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買収「主目的でない」強調 克行被告「記憶にない」連発【激震 河井元法相公判】

2021/4/6 23:15

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)の第53回公判が6日、東京地裁であり、検察側の被告人質問が始まった。克行被告は、地方議員に渡した現金の大半について買収の意図を認める一方で、「主たる目的ではなかった」と強調した。これまでの弁護側の被告人質問とは一転、「記憶にない」などと述べる場面も目立った。

 克行被告は、3月23日に始まった弁護側の被告人質問で全面無罪主張を撤回。妻の案里元参院議員(47)=有罪確定=を当選させる目的で地方議員や後援会員ら100人に渡したとされる金銭のうち90人分について「案里の当選を得たい気持ちが全くなかったとはいえない」と買収の意図を認める一方、地方議員らに現金を提供した主目的は「仲間づくりだった」などと説明してきた。

 この日の公判で検察側は「実際には案里氏への支援を求める気持ちが一番だったのではないか」と質問。克行被告は「案里に少しでも有利になればとの気持ちがあったが、主たる目的ではなかった」と反論した。

 現金を受け取った広島県議ら4人が「領収書の発行を断られた」と証言した点については「断ったことはない」と否定。自身の事務所スタッフにこうした現金提供を伝えていなかったと明かした上で「しかるべき時に伝え、最終的に政治資金規正法に基づいて適切に処理しようと考えていた」と述べた。

 検察側は、案里氏の選挙情勢が厳しいため現金を配ったのではないかと追及したが、克行被告は「危機感はなかった」と主張。「(落選した溝手顕正氏と案里氏の)2人とも当選できると判断したのは自民党本部。情勢については党に聞いてください」と述べた。

 案里氏が党公認候補に決まるまでの経緯に関する質問では「記憶がない」「よく覚えていない」を連発。溝手氏の悪評をインターネットで流すよう知人の業者に依頼したと認め「溝手氏が『案里さんに1票も与えないように』と話したと聞いた。かーっとなった」と説明した。8日も検察側が質問する。

【詳報・克行被告第53回公判】検察側被告人質問
<1>素晴らしい推測をおっしゃって、ありがとうございます
<2>個人攻撃、人格攻撃されて、頭にきたわけですよ
<3>(桧山さんは)私と案里のことをかわいがってくれていた
<4>案里の選挙が有利になってほしいというのは否定しません
<5>(渡辺県議に)期待しているという気持ちで差し上げました

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