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克行被告、「買収リスト」作成認める 30日求刑、5月18日結審【激震 河井元法相公判】

2021/4/8 23:57

 2019年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)の第54回公判が8日、東京地裁であり、克行被告が検察側の被告人質問で「買収リスト」の作成を認めた。8日間にわたった被告人質問は終了。地裁は次回公判の30日に検察側が求刑し、弁護側が5月18日に最終弁論をして結審させると決めた。

 リストは克行被告のパソコン内のデータから検察が発見。広島県議や広島市議など県内の政治家ら46人の名前と金額とみられる数字が記され、うち36人に克行被告と妻の案里元参院議員(47)=有罪確定=が現金を渡したとされる。現金提供を始めたとされる19年3月30日から参院選投開票後の7月29日まで30回以上更新していた。

 検察側は、リストの金額の大半が実際の授受額と一致する点を踏まえ「実際に支払った金額を記したのではないか」と追及。克行被告は「誰にいくら差し上げるか、頭の体操を始めた資料」「渡していない人もいる」などと説明した。

 克行被告は案里氏との共謀を否定するが、リストには案里氏が現金を渡した県議4人も含まれる。克行被告は「はっきりした記憶がない」「妻から聞いて(リストに)反映させたかもしれない」と述べた。後援会員のリストもあった。

 検察側は、一連の疑惑が報道された後の19年11月に克行被告が業者にパソコンのデータを消去させた点も質問。克行被告は「後援会の個人情報や機密情報の流出を防ぐため。買収の情報だけ消去を指示したわけではない」と述べた。

 昨年6月に逮捕され、今月1日に衆院議員を辞職するまでに受け取った歳費に相当する約900万円を非営利団体に寄付する考えも示した。裁判官から広島に戻る意思の有無を問われ、「石を投げ付けられるかもしれないが、広島の皆さまに必ずおわびして歩かないといけない」と涙ぐんだ。

 克行被告は3月23日の被告人質問の初日に全面無罪の主張を撤回した。捜査段階で否認を続けた理由については「検事の決めつけがあった。私の思い、政界の現状などをくみ取る環境ではなかった」と釈明した。

【詳報・克行被告第54回公判】
<検察側被告人質問>
<1>私の政治的な基盤を固めないといけない
<2>県政は宏池会、連合、公明党の野合が率いている
<3>私の手持ちの資金で賄いました
<4>第三支部の職員が内部流出させたのは間違いないと聞いた
<弁護人再質問・裁判官質問>
<1>私にとって一番怖いのは河井案里さんです

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