コラム・連載・特集

決別 金権政治

【識者に聞く】「餅代」「氷代」文化根強く 政治家と有権者、認識にずれ

2021/5/1 23:16
拓殖大の岡田准教授

拓殖大の岡田准教授

 ▽現金授受問題 拓殖大の岡田准教授(政治学)に聞く

 選挙を巡る政治家同士のお金のやりとり。なぜ政治家はお金を渡し、受け取るのか。拓殖大政経学部の岡田陽介准教授(政治学)に聞いた。

 ―東金市と前橋市の事例をどう見ますか。

 今回は金額が少ない。議員間のネットワークの維持やメンテナンスの意味合い。何かあったとき、選挙のときに手伝ってくれるよねと関係を維持するものとして機能していると思う。

 河井夫妻の大規模買収事件で、受け取る側の議員の意識も変わり始めている。お金を渡された際の建前と、実際に込められた意味が違うことを議員側も分かっている。合法的な方法であっても、問題になる可能性があるという認識が広まっているのではないか。

 ―なぜお金をやりとりするのでしょうか。

 衆院選が中選挙区制だった時代、自民党の派閥争いの時に激しかった。当時は派閥の力を借りないと選挙に勝てないため、派閥のボスが「餅代、氷代」として金銭を渡したり、動員や応援弁士などの人的支援をしていた。小選挙区制になって派閥の影響は小さくなったが、「餅代、氷代」の文化が残ったままだ。

 ―お金のやりとり自体はどう思いますか。

 クリーンな選挙のために全て禁止する方法もあるが、現実的ではない。実際に議員活動に使われるお金もあり、お金持ちしか立候補できなくなるのは本末転倒だ。

 一方で、お金には「選挙を頼む」という意味が含まれるのも現実だ。世間ではお中元、お歳暮の文化が薄まっている中で、現金を受け取る政治家と有権者の認識のずれが大きくなっている。少額でも現金を受け取っているというのがメリットにならなければ議員側もやりたがらない。お金のやりとりをしない方向に流れていくのではないか。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

決別 金権政治の最新記事
一覧

  •  2019年夏の参院選で河井克行、案里夫妻が100人に計2901万円を配ったとされる買収事件では、選挙に絡んだお金のやり取りが浮き彫りとなりました。令和の時代も変わらない「金権選挙」。皆さんの地域でも耳にしたこと、目にしたことはありませんか。体験、情報、意見をぜひお寄せください。(中国新聞「決別 金権政治」取材班)

  • LINE公式アカウント

    LINE友だち登録またはQRコードから友だちになってトークをしてください

    専用フォーム

    こちらから投稿ください
  • 郵送

    〒730-8677
    広島市中区土橋町7-1
    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班

    ファクス

    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班
    082-236-2321

 あなたにおすすめの記事