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みどりの日のお茶

2021/5/4 6:48

 天候不順が続くが、きのうは5月らしい晴天が広がった。木々や草花の緑がまぶしい。緑を見るのは目にいいというが実際、他の色より知覚しやすいそうだ。気持ちが落ち着いて心身の緊張が緩むとも。みどりの日のきょう、眺めてみたい▲そこへ「緑の収穫」が心配になる映像が届いた。先日、静岡県で発生した突風の被害状況である。家々の屋根が飛ばされ、電柱は倒れ、トラックも横倒しに。青々とした周りの茶畑にはたくさんのがれきが散らばった▲♪夏も近づく八十八夜―。唱歌にうたわれた八十八夜に茶摘みは最盛期へ。その日にあたる5月1日、突風は吹き荒れた。地区では摘み取りを8割近く終えていたというが被害は少なくあるまい。順調に生育したのに…と農家は肩を落とす▲お茶の産地として静岡県は名高い。日本一の産出額を50年以上誇ってきたが、おととし鹿児島県に追い抜かれた。茶畑の多くが山の斜面や台地にあり、機械が入りにくい。担い手の高齢化も進んで産出額は減ってきた▲濃みどりの茶摘の三時唄も出ず(平畑静塔)。のどかに映る茶摘みもきつい作業だったようだ。突風被害からの復旧を願いつつ、緑鮮やかな新茶をいただこう。

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