コラム・連載・特集

決別 金権政治

二階氏、河井陣営への1億5000万円発言を修正 決定責任「総裁と幹事長に」 安倍氏、厳しい立場に【決別 金権政治】

2021/5/24 23:11
自民党本部で記者会見する二階氏=右(撮影・浜岡学)

自民党本部で記者会見する二階氏=右(撮影・浜岡学)

 自民党の二階俊博幹事長は24日の記者会見で、2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で有罪が確定し、当選無効となった河井案里元参院議員の陣営に1億5千万円を提供した党本部の決定に「私は関与していない」とした先週の発言を修正する形で、組織決定の責任者は「総裁(安倍晋三前首相)と幹事長だ」と述べた。発言を二転三転させる二階氏に加え、関与を否定してきた安倍氏も説明責任を改めて問われそうだ。

 【関連記事】二階氏の発言、二転三転 党内にも解明求める声

 二階氏は17、18日の会見で自らの関与を重ねて否定した。ところがこの日、同席した林幹雄幹事長代理が「(党の)組織決定」という言葉を持ち出し、「全般は幹事長が責任を負う」と説明。組織決定の責任者に関する質問に二階氏は「党全体の事を決めるのは総裁と幹事長の私だ」と述べた。

 党ナンバー2である二階氏の発言で、安倍氏は厳しい立場に置かれる。首相・党総裁在任中、1億5千万円の提供について「(二階氏ら)党執行部に任せていた」と述べ、説明責任から逃れていたからだ。

 19年参院選広島選挙区で自民党は現職の溝手顕正氏に加え、新人の案里氏を擁立した。党本部は案里氏と夫で元衆院議員の克行被告の二つの党支部に計1億5千万円を提供。安倍氏との不仲が伝えられた溝手氏の党支部への10倍だった。

 河井夫妻側に提供された資金のうち、1億2千万円は税金を原資とする政党交付金だった。党幹部や菅義偉首相は使途の説明ができない理由として、検察当局に関係書類が押収されていることを挙げる。24日の会見で林氏は「買収資金に使われていないことはきちっと証明する。どれだけ広報活動に使ったか立証できる」と強調。提供決定の具体的な経緯を問う質問に、二階氏が「もう何回も言っているじゃないですか」といらだちを見せる場面もあった。(下久保聖司)

【関連記事】

岸田氏、二階幹事長らに苦言 1・5億円使途説明を

泥仕合の裏で自民権力争い 河井夫妻への1億5000万円関与巡り 岸田氏、問われる存在感

買収事件「他山の石」発言、二階幹事長「それぐらいの表現許されてしかるべきだ」

克行被告の10万円でパチンコ 元市議「ラッキー」

この記事の写真

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

決別 金権政治の最新記事
一覧

  •  2019年夏の参院選で河井克行、案里夫妻が100人に計2901万円を配ったとされる買収事件では、選挙に絡んだお金のやり取りが浮き彫りとなりました。令和の時代も変わらない「金権選挙」。皆さんの地域でも耳にしたこと、目にしたことはありませんか。体験、情報、意見をぜひお寄せください。(中国新聞「決別 金権政治」取材班)

  • LINE公式アカウント

    LINE友だち登録またはQRコードから友だちになってトークをしてください

    専用フォーム

    こちらから投稿ください
  • 郵送

    〒730-8677
    広島市中区土橋町7-1
    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班

    ファクス

    中国新聞編集局
    「決別 金権政治」取材班
    082-236-2321

 あなたにおすすめの記事