コラム・連載・特集

コロナ「第4波」マスク選びどうしてる? 布派「肌荒れを避ける」/ウレタン派「耳痛くならない」【こちら編集局です】

2021/5/25 20:49
本通り商店街の薬局で販売されている不織布マスク

本通り商店街の薬局で販売されている不織布マスク

 ▽専門家は不織布推奨 隙間ない着用を

 新型コロナウイルス感染の「第4波」が猛威を振るう中、改めて徹底が求められるのがマスクの着用だ。ただ、飛沫(ひまつ)の拡散防止効果が高い不織布製ではなく、布やウレタン製を使う人もいる。どんな理由で選んでいるのか、感染症対策として十分なのか―。本通り商店街(広島市中区)で道行く人の声を基に、専門家に聞いた。

 平日の昼下がり、商店街を歩いた。数えると、買い物客の7〜8割は不織布マスクだ。そんな中、布マスクを着けていた府中町の20代男性に聞くと「肌が荒れてしまうので不織布は無理」。痛みを伴うほど口元が荒れたため、不織布製から切り替えたのだという。

 ウレタンマスク派の20代女性=安佐南区=は「不織布ではひもの部分が擦れて耳が痛くなる」。布マスク派の60代女性=中区=は「布の方が口紅が付きにくい」と答えた。使い捨ての不織布製より経済的で、ファッション性が高い点もニーズがある理由だろう。

 不織布を使わないことに引け目を感じている人も。布マスクを着けた80代女性=安佐北区=は「布の方が息苦しくない。不織布がいいのだろうが…」。同じく布マスクを着用する70代男性=中区=は「周囲の目が気になるので、職場では不織布です」と打ち明けた。

 一方、感染の急拡大を受けて不織布派に転じたのは西区の70代女性。「布製を着けた時期もあるが、不織布の方が安心。マスクの中は汗が出て不快だけど我慢するしかない」

 マスクの素材の違いによる飛沫の拡散防止効果は研究が進んでいる。理化学研究所などが行ったスーパーコンピューター「富岳」のシミュレーションによると、吐き出す飛沫を不織布製は80%キャッチするのに対し、布製は66〜82%、ウレタン製は50%。吸い込む飛沫は不織布製が70%をブロックする一方、布製は35〜45%、ウレタン製は30〜40%。違いは明らかだ。

 では専門家はどうみているのか。広島国際大の佐和章弘教授(感染制御学)は「不織布がベスト。特に、接客など人と話をする機会が多い職業の方には不織布を推奨したい」とする。一方で「業務上、会話が少ない方は布やウレタン製でもいい。ただ、洗っていくと劣化し効果が落ちるので注意が必要」という。

 暑くなる夏に向けて注意も要る。気温が高くなるとマスクにより脱水症のリスクも高まるという。佐和教授は「屋外で周囲に人がいない時は、無理をせず外しても問題はない」としている。

 ただ大切なのは、マスクの素材だけではない。感染防止のためには、顔との隙間ができないようにするなど正確な着用が求められるという。「そして重要なのは着脱前後の手洗いと消毒」と佐和教授は強調する。(千葉教生) 

この記事の写真

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 「こちら編集局です あなたの声から」では、みなさんが日ごろ「なぜ?」「おかしい」と感じている疑問やお困りごとなどを募っています。その「声」を糸口に、記者が取材し、記事を通じて実態や話題に迫ります。以下のいずれかの方法で、ご要望や情報をお寄せください。

  • LINE公式アカウント

    LINE友だち登録またはQRコードから友だちになってトークをしてください
  • 郵送

    〒730-8677
    広島市中区土橋町7-1
    中国新聞社
    「こちら編集局です」係

    ファクス

    中国新聞編集局
    「こちら編集局です」係
    082-236-2321
  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

こちら編集局です あなたの声からの最新記事
一覧

パートナー社

  • 中国新聞「こちら編集局です あなたの声から」は、双方向型の調査報道に取り組む全国のパートナー社と連携協定を結んでいます。記事をお互いの紙面やウェブサイトに掲載したり、情報の取り扱いを十分に注意した上で取材・調査テーマを共有したりします。地域に根を張るローカルメディアがつながり、より深く真相に迫っていきます。

北海道新聞 東奥日報 岩手日報 河北新報 新潟日報 東京新聞 信濃毎日新聞 中日新聞東海本社 岐阜新聞 京都新聞 神戸新聞 まいどなニュース 徳島新聞 西日本新聞 琉球新報