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取るべき行動は 小まめに状況確認、早めの避難を【備える 防災最前線】線状降水帯(中)

2021/7/3

 線状降水帯の情報は、現時点ではあくまで「発生」を知らせる内容で、「予報」ではない。発表された時点で、危険な場所から全員避難する必要がある「警戒レベル4」以上に相当する可能性が高い。線状降水帯の発生情報がないからと安心するのではなく、自治体の避難情報を基に、早めに行動することが必要だ。

 線状降水帯の情報はどのように発表されるのか。気象庁は、解析雨量や降水域の形などの基準を満たすと一報を出す。最初の発表から3時間後も線状降水帯が継続しているときは続報を出し、その後も3時間おきに同じ対応を取る。

 雨が落ち着いても、再び基準に達する恐れがあれば「非常に激しい雨が継続しやすい」と警告。危険度が下がっても地盤が緩んで災害リスクは高いため、「雨は峠を越えたが、引き続き最大級の警戒を」と呼び掛ける。油断を生みかねない「解除」という言葉は使わない。

 これらの情報は、気象庁のホームページ(HP)に掲載されるほか、報道機関がテレビやラジオなどで注意を呼び掛ける。ニュース記事をHPやアプリで配信する民間気象会社もある。 大切なのは自治体の避難情報。そして激しい雨が降り続いた時は、線状降水帯についてもチェックしたい。(浜村満大、城戸昭夫)

【備える 防災最前線】線状降水帯
(上)局地的豪雨の発生を速報 22年めど、予報も開始へ
(中)取るべき行動は 小まめに状況確認、早めの避難を
(下)被害地域、風の条件で変化 広島工業大・田中健路教授(気象学)に聞く

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