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決別 金権政治

検審申し立て対象の「被買収」地方議員、辞職触れず 元後援会員に反発・あきらめ【決別 金権政治】

2021/7/30 23:51

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、市民団体が検察審査会(検審)へ被買収者とされる100人の不起訴について審査を求める申立書を送った30日、対象の地方政治家は議員辞職を巡る目立った言動などを見せなかった。衆院広島3区選出の元自民党衆院議員の河井克行被告(実刑判決を受け控訴中)の元後援会員たちは、定まらぬ処分にあきらめや反発が入り交じった反応を示した。

 克行被告と妻の案里元参院議員から現金を受け取った地方政治家40人のうち、広島県議は13人。その一人で50万円を受け取った下原康充氏(東広島市)は「申し立て自体をこちらでとやかくできない。検審の判断が明らかになるまで、何も申し上げることはない」と語った。

 30万円を渡された窪田泰久氏(広島市南区)は、申し立てにはコメントしなかった。検審の審査については「私は参院選前に金を返し、案里氏を手伝っていない。そういう点を踏まえて判断されるのではないか」と見通した。50万円を受領した岡崎哲夫氏(府中市・神石郡)は「特に答えることはない」と話した。

 同じく13人の「被買収者」がいる広島市議。30万円を受けた一方、公判で買収の趣旨を否定してきた木山徳和氏(中区)は申し立てに対して「公判で証言したこと以外は言えない」と述べるにとどめた。受領額50万円の伊藤昭善氏(安佐北区)は「内容を聞いておらず、判断できない。検察からの不起訴の通知や連絡もまだない」と説明した。

 政治家ではないが、かつて河井夫妻を支援した広島3区内の有権者たちは揺れる胸中を吐露した。5万円を受け取った元後援会員は「悪い金をもらったのだから、申し立ては仕方がない。もう選挙に関わるつもりはないが、罰を受けて当然だろう」と神妙だった。

 受領した10万円を返却した元後援会員は「返却した人と使った人を分けず、一律に罰を求めるのはどうかという気持ちもあるが、早くこの問題が収束してほしいというのが本音。どんな処分が出ても受け入れたい」と明かした。

 10万円を受け取った元後援会員は「政治家を追及するのは応援したい。ただ、私は一回も『カネをくれ』とは言っていない。そこまで罰を求めるのはやり過ぎではないか」と反発した。

 ▽「審査補助員活用を」 識者提言、助言役の弁護士委嘱
(ここまで 951文字/記事全文 1664文字)

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  •  2019年夏の参院選で河井克行、案里夫妻が100人に計2901万円を配ったとされる買収事件では、選挙に絡んだお金のやり取りが浮き彫りとなりました。令和の時代も変わらない「金権選挙」。皆さんの地域でも耳にしたこと、目にしたことはありませんか。体験、情報、意見をぜひお寄せください。(中国新聞「決別 金権政治」取材班)

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