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工事中の広島駅南口「人の交錯危ない」 通行方向の統一難しく【こちら編集局です あなたの声から】

2021/9/4 21:17
工事が続くJR広島駅南口の通路で互いを避けながら歩く人たち(2日午後6時)

工事が続くJR広島駅南口の通路で互いを避けながら歩く人たち(2日午後6時)

 再整備の工事が続くJR広島駅南口(広島市南区)。「朝夕に多くの人が交錯して危ない」と、通勤で広島駅を利用する西区の会社員女性(62)が編集局に連絡をくれた。左側通行と右側通行が入り交じり、特に通勤通学のラッシュ時は通行人同士がぶつかりそうという。どうして通行方向を統一できないのだろう。開発を担う、JR西日本広島駅ビル工事所(同区)に聞いた。

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 実態を調べるため、平日の午後6時に広島駅で電車を降りた。改札を出て右側にあるエスカレーターを下る。工事のため、5月中旬から、南口通路は全体的に幅が狭い。床の矢印表示に従って右側通行のままバス乗降場に向かい、右折する瞬間に、ひやり。正面から人がきて、ぶつかりそうになった。

 原因はバス乗降場から駅の改札へ向かう人の流れが、左側通行だからだ。乗降場は特に通路幅が狭く、バスに乗り降りしやすいよう左側通行の床表示をしている。乗降場の先に床表示はないが、最短距離でそのまま左側を通行する人が多いため、曲がり角で改札から出る人の流れと入り交じる。

 バス乗降場から歩く人の中には、交錯を避けるために途中から右側を歩く人が多いが、左側通行のまま人をよけて進む姿もあった。8月下旬からは通路が東側に大回りになり、曲がり角は透明板に変更されたが、交錯は続いている。

 ▽JR西「動線 現状がスムーズ」

 どうにかならないものか。同工事所の田原潤一副所長に聞くと、利用者からも「ぶつかりそう」との苦情が届くらしい。そこで「上り・下りのエスカレーターの向きを逆にしては」と提案した。だが「現状が一番スムーズ」で、動線を変える予定はないという。

 田原さんは動線を決めるにあたり、特に混雑する朝のラッシュ時の人の流れを調べたという。すると、改札から出た人の53%が右手のバス乗り場方面へ、26%が地下通路、21%が左手の「エキシティ・ヒロシマ」方面へ歩くことが分かった。最も大きな人の流れをスムーズに流すため、「改札から出た人の右側通行が最善」という結論に至った。

 また、エスカレーターはもともと右側通行だった。これからも工事で通路の切り替えがあるため、そのたびに向きを変えては混乱を招くと考えたという。

 ではバス乗降場からの流れが途中から右側通行になるよう床表示で誘導してはどうか。だが、「狭い場所で左側から右側通行に変えるのは危ないので、意図的にしていない」と田原さん。「衝突を避けるにはエスカレーター下の広い通路で大回りをしてほしい。不便だと思うが、協力をお願いしたい」と呼び掛ける。

 南口の工事は当面続く上、2〜3カ月置きに通路変更があるという。しばらくは「ぶつからないよう各自が注意して歩く」しか策はなさそうだ。複数で横に広がったり、スマートフォンを見ながら歩いたりしないよう、マナーにも気を付けたい。これから建設が本格化する新たな駅ビルは2025年春、駅南口の再整備は26年度末の完成を予定する。(高本友子)

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