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小児がん支援の色は

2021/9/10 10:18

 ツイートの主は「だいたい430歳」らしい。〈広島城さん〉と名乗る投稿者が今週つぶやいていた。「わし、ゴールドにライトアップされるんじゃって〜」▲予告通り、きのうの日没から、広島城の天守閣が黄金色の光に浮かび上がっている。世界に広がりつつある医療キャンペーンの一環で、金色は小児がん支援の印だという。京都の東寺(とうじ)や東京スカイツリーなど、日本の14カ所も今年初めて手を挙げた▲がん患者の発生数が毎年100万人近くに上る大人に対し、15歳に満たない子どもでは二千数百人だという。加えて発症部位は多様で、いきおい専門医の育成や薬の開発が難しい。国の対策も後手に回る▲救いの光は、現場で寄り添う人々かもしれない。支援するNPO法人の会報にも出てくる。闘病のつらさを言葉にできぬ子どもの「代弁者」を志す医師。院内学級の教員は、ひとときでも息の抜ける場所にと心を砕く▲目印の金色は、子どもは「社会の宝」という思いを込めてのことと聞く。日が当たらぬ治療環境に何とか、まばゆい光を届けたい。小児がん拠点病院は全国に15しかなく、中四国は広島大学病院だけ。人ごとにせず知ろうとする一歩が大きい。

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