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ゲノムと動物たち

2021/9/19 6:53

 すしネタも一回り大きくなるのだろうか。食べられる身が1・2倍あるマダイが、「22世紀鯛」の名前で近く出回るそうだ。写真で見ると、普通のマダイよりずんぐり。肉付きがよく、食べごたえもありそう▲ゲノム編集技術を使い、京都大と近畿大が共同開発。筋肉の発達を抑える遺伝子が働かないようにした。有害物質はなく、安全性も従来食品と同程度という。さて遺伝子を改変した食品に消費者はどう反応するだろう▲欧米では動物の遺伝子改変に一部で抵抗感が根強いため、商業化は進んでいないそうだ。食品でなければ問題ないと考えたか。驚きの計画を、米国の企業が発表した。4千年前に絶滅したマンモスを復活させる取り組みだ▲凍土で発掘した死骸から遺伝子情報を採取。DNA構造が近いアジアゾウのゲノムに移植し、交配種を作るという。絶滅種の復活とは何ともロマンがある。だが急ぐべきは今、絶滅危機にある種を救うことではないか▲ことしのサンマは身が細いのに高い―。そんな嘆きをスーパーで耳にした。しかしゲノム編集技術が進めば、いつでも脂の乗った魚が食卓に上るようになるのか。22世紀の鮮魚店や動物園の様子が気にかかる。

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