中国新聞U35

進化する「おはぎ」 朝ドラ「カムカム―」追い風 生クリーム・季節のフルーツ…

中国新聞U352021/12/3 10:30

 朝からおはぎの口になった―。NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」を見た人から、そんな声が出ている。おはぎは伝統的な和菓子だが、ちょうど全国的に「進化」しているところ。広島県内の各店でも、特大サイズだったり、生クリームをのせたりと形や材料がユニークなものが出ている。朝ドラが追い風となり、ちょっとしたブームだ。

 「朝ドラを見て、おはぎを食べたくなりました」。広島市佐伯区五日市中央の「ちいさなおはぎ屋」には、11月のカムカムエヴリバディの放送開始以降、こんな客が訪れるという。

 ドラマの主人公は、上白石萌音さんが演じる安子。岡山市の和菓子店に生まれたという設定で、劇中には安子やその父が手作りするおはぎや、あんこを使った菓子が何度も登場するからだ。安子の読みは「やすこ」だが、幼なじみから「あんこ」と呼ばれる。

 ちいさなおはぎ屋の店主、中村明さん(61)は、実は放送開始前からおはぎの登場シーンがあると聞き、盛り上がりを期待していた。モデルの店を訪れようとしたが、見つけられなかったという。「ヒロインの『あんこさん』のほっこりさと、お父さんのあずきに対する情熱が『おはぎの良さ』を感じさせているのでは」と分析する。

 あんこときな粉をベースにした、昔ながらのお菓子だが、最近では一風変わったおはぎが登場している。

ちいさなおはぎ屋は2020年10月から、ホールケーキのように切り分けて食べる「ケーキ」を売り出した。直径10センチ余りの特大。お客さんからのリクエストがきっかけで、始めた。

 この店では定番品をはじめ、レモンなど季節の果物を原材料に使った限定品など12種類ほどを扱う。普通は直径約5センチで、どれも4号サイズ(直径12センチ、1289円から)と、5号サイズ(直径15センチ、1890円から)のケーキにできる。3世代家族や、中高年の夫婦がお祝いや贈り物に購入する。

 あんことクリームは意外に相性がいい。広島市安佐南区上安のカフェ「ごはんとおやつのお店 日々」の「生クリームおはぎ」は、きな粉おはぎに、生クリームと季節のフルーツをトッピングしている。鏡餅のような形と甘じょっぱい味わいに魅了される人が増えている。お茶と漬物を付けたセットは950円。ランチのピークを過ぎた午後2時以降に来店した客に数量限定で出している。

 あずき色の一色から脱却した、見栄えの良い商品もトレンドだ。飲食店経営の酔心(広島市中区)が、10月中旬に中区立町に開いた弁当店「ユー&アイ タテマチ」で売る「きんとん丸おはぎ」は、つややかな黄と紫の小玉。直径4センチほどと小ぶりで、もち米の代わりに小豆と塩を加えて発酵させた発芽玄米を使う。それを紫芋か、白インゲンのあんで包み、寒天でコーティングしている。2個入りのセット(360円)を1日20セット限定で売る。

 おはぎのフランチャイズ店もある。広島県府中町大須のイオンモール広島府中に2021年9月にオープンした「OHAGI3±(おはぎさんプラスマイナス)広島府中店」。白あんやもち米にココナツをまぶした真っ白なものなど、小ぶりで個性のあるおはぎ6種類(各172円)がそろう。

 ■「カムカムエヴリバディ」って

 1925(大正14)年、日本でラジオ放送が始まった日、岡山市内の商店街にある和菓子店で、女の子が生まれた。名前を安子(上白石萌音)といい、あんこの甘い香りに包まれたあたたかい家庭に育った。

 やがて戦争の足音が近づく中、さまざまな試練が舞い降りる。けれど、ラジオ英語講座との出合いが、安子の未来を切り開く。

 これから、安子の娘、2代目ヒロインるい(深津絵里)、るいの娘、3代目ヒロインひなた(川栄李奈)の物語へと続く。3人の傍らには、ラジオ英語講座があった。

 NHK総合で月曜〜土曜の午前8時から放送。再放送は午後0時45分から。(赤江裕紀、馬上稔子)

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 「カムカム−」見たら、食べたくなったおはぎ。形もサイズも進化中@広島を紹介する詳しい記事は投稿サイトnote「中国新聞U35」で。

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