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「つかの間」の力

2022/1/6 6:54

 きのうの東京・豊洲市場の「初競り」で、クロマグロに1688万円もの高値が付いた。もっとも、3億円を大きく上回った3年前に比べると、20分の1。新型コロナ禍による外食産業の苦境の深さを改めて思う▲低迷続きの外食産業だったが、昨年秋にようやく、一息ついたはずだった。それはしかし、つかの間の安らぎだったのか。年末に沖縄の米軍基地で起きたオミクロン株の感染があちこち飛び火。再び振り回されそうだ▲ここ数日、沖縄では倍々ゲームのように新規感染者が増えている。「もはや第6波に突入した」との知事の叫びが、緩んでいた警戒感を呼び戻してくれればいいが。きのうは全国でも2千人を超えた▲私たちにとっても人ごとではなくなってきた。米軍基地のある岩国を中心に近隣の広島市など、足元にも広がりつつあるからだ。年末年始の帰省ラッシュを考えると、今後も増えそうだ▲上れば、コロナ禍の収束が見えてくる…。そう信じて急な階段にも挑んできた。やっと頂上に着いたと思ったものの、まだ途中の踊り場だった感じだろうか。たとえつかの間でも、家族や友人と久しぶりに一息ついて蓄えた力で、立ち向かうしかあるまい。

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