文化・芸能
【広島アニメフェスの行方】<上>35年の功績 世界へ羽ばたく作家輩出
1985年に始まった広島国際アニメーションフェスティバルが、転換期を迎えている。今年1月、広島市が2年後の次回大会から内容を一新する方針を表明。長年にわたり親しんだファンや運営に携わる人たちに戸惑いが広がった。35年の歩みを振り返るとともに、成果をどう継承するべきかを探る。
広島アニメフェスの原点となった短編作品がある。日本のアニメーション作家の草分け的存在である木下蓮三(1936〜97年)の「ピカドン」(78年)。広島市民の日常が、一発の爆弾によって奪われる瞬間を衝撃的に描き、全国の平和学習でも上映された。
▽原爆の惨劇 背景
木下と妻の小夜子は70年代から、国内のいずれかで国際フェスティバルの開催を模索していた。被爆地から「愛と平和」を希求する祭典を―という夫妻の夢を聞いた広島の映像関係者たちが協力し、85年に被爆40年事業として広島市での開催が決定。背景には原爆の惨劇を経験した当時の荒木武市長の決断があった。
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