文化・芸能

2年間の休館、存在感どう保つ 広島市現代美術館の大規模改修

2020/11/5 19:09
「けっこう長く、休館します」と書いた垂れ幕が掲げられた広島市現代美術館

「けっこう長く、休館します」と書いた垂れ幕が掲げられた広島市現代美術館

 「けっこう長く、休館します」。入り口に掲げた垂れ幕の「宣言」通り、広島市現代美術館(南区)は12月28日から2023年3月まで、2年3カ月間にわたる休館に入る。開館して31年がたち、老朽化した施設を大規模改修するために必要な期間という。「ますます存在感が低下し、市民に忘れ去られるのでは」―。来館者数が低迷する中、地元の美術関係者やファンからは危惧する声も上がる。

 ▽収蔵品修復や館外催しに力

 親子連れが床や壁に置いた紙を色鉛筆でこすり、改修前の館内を「記録」して回った。10月下旬に同館が開いたワークショップ。小学生の娘2人と参加した中区の会社員井上優子さん(43)は「展示を鑑賞したり、屋外の彫刻を眺めて散歩したりと楽しい場所。長期の休館は寂しい」。

 1989年、建築家の故黒川紀章氏の設計で、国内初の公立現代美術館としてオープン。初年度に32万8千人を超えていた来館者数は減少の一途をたどり、2000年代半ばには10万人を下回った。近年はワークショップなど「普及事業」に力を入れるものの、10万〜14万人台と低迷している。

 改修工事では、一部で雨漏りがする屋根を全面的に張り替え、老朽化した電気設備を更新。出入り口近くにガラス張りの多目的スペースを新設し、カフェを移転するほか、エレベーターを増設してバリアフリー化を進め、多言語表記も増やす。

 ▽集客の「中核」に
(ここまで 585文字/記事全文 1641文字)

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  • 館内でワークショップに取り組む来館者(10月25日)
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