文化・芸能

新年に込める漢字1字 中国地方の僧侶12人

2021/1/11 7:34

 新型コロナウイルスの収束が見通せない中で迎えた2021年。中国地方の僧侶12人に、新しい年に込める思いを漢字1字で表してもらった。まずは自分を見つめ直そう。そして他者に思いをはせよう―。寄せられた自筆の文字から、そんなメッセージが伝わってくる。

 ▽自分を見つめる

 コロナ禍で閉塞(へいそく)感に包まれた一年を経験した私たち。三瀧寺の住職佐藤元宣さんは「轉禍為福=禍(わざわ)いを轉(てん)(転)じて福と為(な)す」から「轉」を選んだ。自らの力で新たな方向へ向かうことの大切さを説く。

 「籠」を選んだ高善寺の僧侶武田正文さんは「籠(こ)もってきたこの一年は、自分と向き合う時間だったのかもしれない」と振り返る。「ためた力をしっかりと籠(込)めて前向きに歩もう」と語る。

 僧侶である自らの使命を見つめ直す人もいた。「応」としたためた普賢寺の副住職桝野統胤さんは「さまざまな環境や声に応じ、周囲の人々や世の中を応援できるように努めたい」。「歩」を挙げた正法寺の住職栗原正雄さんも「僧侶として新たな一歩を歩みたい」と力を込める。

 ▽他者を思う

 人と人が距離を取らざるを得ない状況が続く。他者を思う気持ちこそ、コロナ禍を乗り越える力になる。

安芸國分寺の住職有瀬光崇さんが選んだ1字は「寛」。「自身が不安を抱いているときほど、他人に優しく接しられるような寛大な社会になるように」

 明光寺の坊守牛尾かおりさんは「人々が寄り合い、ゆっくり語り合えるありがたさを感じている」として「集」える一年を思い描く。「言」を挙げた圓隆寺の副住職中谷康韻さんは「先の見通せない状況だが、温かい言葉を掛け合いたい。言葉を大切にし、ともに困難を乗り越えようとしている互いのつながりを感じられたら」と願いを込める。(久行大輝) 


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