第3部<16>教育勅語 憲法を上回る影響及ぼす 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/6/7 徳育の方針明確化と拡充を求める府県知事たちは明治23(1890)年2月末、榎本武揚(たけあき)文部大臣に建議を提出した。就任間もな...
第3部<15>地方官会議 府県知事ら「徳育」の建議 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/6/4 初代文部大臣の森有礼(ありのり)は英語の公用語化を唱えたこともある欧化主義者である。保守派の反発を振り切って伊藤博文総理が起用した...
第3部<14>テロの後景 欧化批判に実力行使肯定論 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/6/3 西野文太郎が山口県収税課に通った明治15(1882)年ごろ、忠告社という保守結社が山口の後河原(うしろがわら)にできた。忠愛義勇の...
第3部<13>文相暗殺 保守層に英雄視する風潮も 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/6/2 祝祭ムードの中で憲法が発布された明治22(1889)年2月11日の朝、文部大臣の森有礼(ありのり)が若い刺客に襲われて翌朝死去した...
第3部<12>洋学者の転身 「日本」創刊や地域政社に関与 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/6/1 条約改正問題で欧化主義批判が噴き出して伊藤博文内閣は窮地に陥る。西洋列強との交渉を明治20(1887)年7月に打ち切り、9月には井...
第3部<11>国粋と自由の共闘 欧化政策への反発、機運醸成 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/31 初代総理大臣の伊藤博文が憲法草案づくりに集中している頃、盟友の井上馨外務大臣は不平等条約の改正問題に取り組んでいた。関税引き上げ交...
第3部<10>裏面の天皇機関説 憲法草案、枢密院で激論に 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/28 伊藤博文は明治18(1885)年に初代の総理大臣に就任する。各省大臣からなる近代的な内閣制度の導入は、国会開設への備えだった。...
第3部<9>国家の基軸 天皇を核に国民統合目指す 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/27 欧州から帰った伊藤博文は明治17(1884)年3月、念願の宮内卿(きょう)に就任する。宮中の改革が立憲体制の鍵を握ると考えていたか...
第3部<8>新聞の受難 発行停止続々、中国地方でも 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/26 今も昔も専制国家は言論の自由を縛る。藩閥政府は明治16(1883)年4月、「新聞撲滅法」と呼ばれた新聞紙条例改定に踏み切った。...
第3部<7>民権運動の失速 自由党と改進党が泥仕合 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/25 9年後に国会開設との勅諭を受けて明治14(1881)年10月、板垣退助が総理の自由党が結成された。板垣は翌15(82)年4月、岐阜...
第3部<5>政変の底流 憲法制定を巡り主導権争い 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/21 光市束荷(つかり)の伊藤公資料館で昨秋、伊藤博文が盟友の井上馨に宛てた書簡が初公開された。自らの主導で筆頭参議の大隈重信を政権から...
第3部<4>明治14年の政変 タブー恐れず風刺の矢放つ 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/20 民権派の広島新聞が廃刊に追い込まれたように、新聞雑誌は官憲に生殺与奪の権を握られていた。権力チェック機関として息を吹き返したのが明...
第3部<3>広島新聞 警察との対立を連載、廃刊に 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/19 広島立志舎に弁士として招かれた土佐人の山田十畝(じっぽ)は明治13(1880)年1月から広島新聞の編集に携わる。当時28歳。3月に...
第3部<2>広島立志舎 民権運動 演説会に聴衆続々 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/18 平和大通り沿いの広島市中区小町に、1階が貸店舗で寺らしくない外観の妙慶院がある。今より広かった寺の境内に明治12(1879)年8月...
第3部<1>日本のビスマルク 伊藤博文 立憲国家の立役者 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/5/17 千円札の伊藤博文には右肩上がり経済の昭和期後半がよく似合う。光市束荷(つかり)の農家に生まれた利発なわんぱく少年が首相を4度務め、...
第2部<14>儒教復活 欧化主義の行き過ぎを危惧 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/3/5 文明開化は明治10(1877)年の西南戦争で一段落する。士族反乱の心配がなくなり、開化時代の反動として忠孝などの儒教主義が復活し始...
第2部<13>遠い皆学 小学校創設 農家に負担重く 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/3/4 明治10年代の廿日市市地御前には小学校のほかに手習い所があった。小学校が創立された明治6(1873)年生まれの女性の話が地御前小百...
第2部<12>啓蒙所から学制へ 功利的な立身出世主義 前面 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/3/3 明治4(1871)年7月に廃藩置県を断行した政府は、納税と兵役そして教育の義務を国民に課した。税は地租に偏りすぎ、徴兵制は抜け道が...
第2部<11>権威と権力 統治の柱に天皇 信念の戦略 文化 近代発 見果てぬ民主 2022/3/2 山県有朋は大切と思うことを軍事作戦のように慎重に検討して実行に移した。明治10年代の重要テーマは天皇直結の軍隊づくりだった。...