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広島の団子汁 白みそに浮かぶ「満月」【動画】

2020/9/28
旬の野菜や豚肉がたっぷり入った広島の郷土料理「団子汁」(撮影・大川万優)

旬の野菜や豚肉がたっぷり入った広島の郷土料理「団子汁」(撮影・大川万優)

 お月見には団子を供えるのが一般的だが、広島では白みそ仕立ての「団子汁」を食べる慣習がある。ことしの中秋の名月は10月1日。新型コロナウイルスの影響で「おうちごはん」が注目される中、秋の夜長に家庭で味わってみませんか。

 団子汁は別名「月見汁」とも呼ばれる。白みそを使うのが特長。精進料理として、浄土真宗の安芸門徒が京都から広島に持ち帰ったとされる。その後、各家庭で豚肉や鶏肉、穴子やカキなど、好みの具材を加えて広がった。秋の収穫への感謝を込めるとともに、団子を月に見立て、おわんの中で鑑賞しようという趣向もあったようだ。

 団子粉や白玉粉などの「和粉」を製造販売する上万糧食製粉所(広島市安佐南区)で作り方を教わった。使うのは里芋、大根、キノコ類など旬の野菜と、豚肉か鶏肉。具材のうま味と白みその香りが団子に絡まり、食べ応えは十分。主食にもなるボリュームだ。

 もち米をブレンドした団子粉を使うと一層もちっとした食感になる。子どもと一緒に作るなら団子を星形や花形に型抜きするアレンジも楽しい。

 上万糧食製粉所の栗栖亮輔専務によると、和粉の売り上げは長い間低迷が続いたが、ことしは巣ごもり需要で全国的に伸びているという。同社でも緊急事態宣言が出ていた4、5月は前年の倍になった。こねて丸めてゆでるだけという手軽さが人気のようだ。栗栖専務は「郷土料理の魅力を再発見するいい機会。親子で『粉ミュニケーション』を楽しんで」と期待する。

 団子汁は広島市内の店舗でも味わえる。南区の日本料理店「半べえれすとらん きすい」では、10月1、2、3日限定でメニューに並ぶ。セブン―イレブン・ジャパン(東京)は広島と山口地域限定で9月30日から販売を始める。(ラン暁雨)


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  • 団子を一口大に丸めて皿に並べていく(広島市安佐南区の上万糧食製粉所)
  • イラスト・末永朋子

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