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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

全国に新拠点 輸送品質向上へ


代表取締役社長 小丸 成洋 (こまる しげひろ)

―昨年の事業の動向を教えてください。

 新型コロナウイルスの影響で企業間物流における輸送物量が低調に推移し、減収になりました。社会の変化に対応するために、食に関係する物流に注力し、低温輸送を始めました。2017年から3年間で約1割近く賃金を引き上げ、従業員が約800人増えています。19年4月から日曜出勤をやめ、休日の確保ができるようになり、離職者率も大幅に改善しました。働き方改革の実践で企業は強くなります。安全安心を持続できる企業文化をいかに構築していくかが今後の課題です。

―環境への対応を進めています。

 環境負荷の小さい鉄道へのモーダルシフト(輸送手段の転換)を13年に開始しました。1列車に10トントラック40台分を積載でき、大量輸送が可能です。今春、大阪―仙台・盛岡間の専用コンテナ列車の運行をスタート。これで、盛岡から福岡まで専用ラインで結ばれます。17年に、荷台を連結した全長25メートルの「ダブル連結トラック」を全国で初めて導入し、輸送効率の向上とCO₂排出量の削減による地球環境負荷の低減に取り組んでいます。現在、愛知―静岡間、栃木―岩手間を走っており、今年は山陽道経由で九州への新ルートを計画。今後約100台を順次増やしていきます。

―集配拠点を整備しています。

 昨年、静岡、群馬、愛知に新しく拠点をオープンしました。今年から来年にかけて全国に15拠点の建設を計画し、輸送品質の向上と倉庫施設の拡大・充実に注力します。今年のテーマは、「耐えて 和して 前進」です。コロナ禍の厳しさに耐えつつ、従業員の雇用を守り、労使が協調しながら同じ方向を向いて企業の成長拡大を目指します。

―社会貢献事業にも熱心です。

 渋谷育英会は、不登校の児童・生徒への支援に力を入れ、これまでに福山市内の不登校児童・生徒延べ800人が進学や学校復帰を果たしています。昨年はコロナ対策で、マスク30万枚、扇風機500台を福山市内の小学校に寄付しました。小丸交通財団は、全国で子どもたちの交通安全教室の開催や安全マップ作りなどの活動をしています。今後、環境財団を創設し、福山市のバラを全国に広める予定です。


ダブル連結トラック
概要
社名福山通運株式会社
本社所在地〒721-8555
福山市東深津町4-20-1
Tel 084(924)2000
設立1948年9月
事業内容貨物自動車運送事業ほか
資本金303億1045万円
売上高2865億8600万円(2020年3月期)
グループ従業員数2万5917人(2020年9月現在)
支社・支店・工場国内拠点396カ所、海外拠点15カ所(2020年9月現在)
関連会社45社(2020年9月現在)
ホームページhttp://www.fukutsu.co.jp

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。