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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

人 出会う「時」と「場所」の役割


代表取締役社長 藤代 祥之 (ふじしろ よしゆき)

―コロナ禍の中、自身が最も感じられたことは何ですか。

 母校での講演が決まっていましたが、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまいました。その時伝えたかったことは、外出を自粛しがちな時だからこそ、あえて「世界に出る」ことの大切さでした。グローバルな時代に日本国内だけの成長には、おのずと限界があります。意識だけでも「外」を向き、心までコロナに縛られ、「ステイホーム」にすべきではありません。グローバルな視点こそ、企業にとっても生き残る道ではないでしょうか。

―会社として、コロナの影響はありましたか。

 半導体業界は今のところ、あまり影響を受けていません。当社も業績は好調です。2020年10月の中間決算で売上高は2年連続、純利益も6年連続で増えました。非常に清浄度の高いクリーンな状態でのモノづくりは、無人化や自動化の面でも進んでおり、感染へのリスク回避策を講じる高いすべがありました。

―生産能力も増えています。

 19年にドイツに子会社を設立し、ベトナム子会社の工場増設も完成しました。韓国の子会社移転に伴う第2工場も近く完成する予定です。当社は成長可能な立ち位置をキープしています。さらなる高みを目指して、1ステップも2ステップも上がることができるよう、世界各地で技術を磨いていきます。

―コロナ禍から働き方そのものも変える必要があるでしょうか。

 少し、逆説的になるかもしれませんが、「『密』をどうつくるか」を考えています。「密」とは単なる物理的な近さではなく、「フェース・トゥー・フェース」の人間関係を、いかにつくるか、その大切さを指しています。リモートを推進することで、働き方は当然変化します。地方の企業にとっては、優秀な人材確保の大きなチャンスといえます。その一方、外部の人と会うと、やはりリモートとは違うと感じます。「時間」はリモートで共有できても、「場所」までは共有できません。例えば、社内ですれ違った時や休憩時間での会話など、「場所」を共有して生まれるこまやかな対話、触れ合いもあります。いかに「場所」を意識的につくっていくかが、今まで以上に大切になると確信しています。


カール・ツァイスグループより2019年サプライヤーアワードを受賞。コロナによりオンラインとなった授賞式の様子(20年5月)
概要
社名ローツェ株式会社
所在地〒720-2104
福山市神辺町道上1588-2
Tel 084(960)0001
設立1985年3月
事業内容半導体・FPD・ライフサイエンス関連装置の開発設計・製造・販売
資本金9億8200万円
売上高連結:371億300万円(2020年2月期)
従業員数連結:2199人(2020年8月末現在)
支社・支店・工場九州工場、横浜事業所
関係会社国内(茨城県つくば市)
海外(アメリカ、ベトナム、台湾、韓国、シンガポール、中国、ドイツ)
ホームページhttps://www.rorze.com

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。