中国新聞LEADERS倶楽部
2019年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

日本酒の消費増へ営業力磨く

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代表取締役社長 藤原 昭典 (ふじはら あきのり)

―昨年は法人設立100年でした。

お客さまや地域への感謝の気持ちをいろいろな形で表現させてもらいました。蔵開きイベントを4月に初めて開き、各地で「賀茂鶴を楽しむ会」を開催し、広島県など自治体への寄付も行いました。「ブリヂストン美術館展」「生誕120年 児玉希望展」などに協賛しました。およそ6年かけて準備してきた新銘柄「広島錦」を2017年秋に発売。銘柄名と同名の酒米「広島錦」を使った純米や純米大吟醸で、柱の一つに育てていきたいと考えています。

―業界の動向はいかがですか。

「日本酒ブームが来ている」と言う人がいますが、「イベント盛況、販売不振」というのが正直なところです。イベントのにぎわいが裾野の広がりや日常消費にリンクしないのです。昨年1月以降、明らかに消費者の購買行動が変化しています。国内市場の縮小傾向は、さらに厳しくなると予想しています。

営業力強化のため昨年10月に営業3課制を敷きました。国内を二つのエリアに分けて2課にそれぞれ責任を持たせ、もう1課は通販と直販を担当します。輸出は、現状全体の8%程度ですが、将来的には20%を目指し、取り組みを強化しています。営業力とは、相手のニーズに気付き、ニーズを引っ張り出すコミュニケーション力です。その力を鍛えるための努力を泥臭く続けます。

―19年に取り組むことは。

昨秋本格稼働した新瓶詰め工場は、寒造りのシーズンが一段落すれば、そのスペックを最大限生かす運用ができたか点検し、効率アップを図ります。10月の消費税増税を前に、コスト構造の見直しにも着手。他社に比べ多いアイテム数、資材の統一などがテーマになるでしょう。

―本社の直売所を移転しますね。

多くの観光客がそぞろ歩く立地の1号蔵を改装し、少し奥まったところにある直売所を移します。10月がめどです。売り場を広げ、商品数を増やすと共に、酒造りの工程を分かりやすく見てもらえるよう、麹(こうじ)室、甑(こしき)など酒造の施設・道具を展示するプランを描いています。消費者とダイレクトにつながるという意味で、自社通販サイトの立ち上げも重視しています。スマートフォンを日常的に使いこなす層との接点を増やします。

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本格稼働した新しい瓶詰め工場
概要
社名賀茂鶴酒造株式会社
本社所在地〒739-0011
東広島市西条本町4-31
Tel 082(422)2121
設立1918年8月
事業内容清酒製造業
資本金1000万円
売上高28億1700万円(2018年9月期)
従業員数92人(2018年9月現在)
支社・支店・工場本社蔵、御薗蔵、東京支社
関連会社佛蘭西屋
ホームページhttp://www.kamotsuru.jp