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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

ICT生かす教育 さらに推進


工学部長 旗手 稔 (はたて みのる)

―コロナ禍において、学生をどうサポートしましたか。

 一人一人の学ぶ意欲を支えようと、昨年5月のオンライン授業の開始時に、自宅学修支援金として全学生へ一律5万円、学園全体で総額23億円を給付しました。外出自粛期間中には、学長や副学長、各学部長が「今だから読んでもらいたい本」を5冊ずつ選び、ギフトカード5千円分を全員に贈呈。一人暮らし学生への食材支援やオンラインカウンセリングも実施し、心身のケアに努めました。

―地域支援にも取り組みました。

 医学から芸術まで14学部48学科を擁する総合大学の強みを生かし、「オール近大」で感染症対策や支援に取り組むプロジェクトを立ち上げました。全教職員を対象に企画提案を募り、集まった86件のうち、72件の採択が決定。本学部の提案も採択され、ロボティクス学科にある6台の3Dプリンターを使って医療用フェースシールド120個を製作し、東広島市の医療機関に寄贈しました。

―施設の整備を進めています。

 対面授業を再開した9月、学生の主体的な学びを促すアクティブ・ラーニング施設「テラコ・ラボ」を教室棟に開設しました。モニター画面や可動式の席を備え、グループ学修に活用しています。食堂棟の隣には、60席を備えたカフェ「杜(もり)cafe+ku」もオープン。国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)を意識し、紙ストローや自然素材のカップのふたを使っています。また、今春には2025年での近畿大学100周年記念事業の一環として学生食堂をリニューアルする予定です。

―今年は何に力を入れますか。

 コロナを機に情報通信技術(ICT)を生かした教育の重要性が高まっています。遠隔と対面の授業の良さを取り入れながら、教育カリキュラムの改革に取り組みます。昨年10周年を迎えた「次世代基盤技術研究所」では産官と連携した研究活動をさらに活発化させます。画像データを基に人工知能(AI)で食用の鶏肉を選別する技術や、石炭火力発電所で使う配管の余寿命を診断する技術などの共同開発を進め、成果を上げています。建学の精神「実学教育」と「人格の陶冶(とうや)」を受け継ぎながら、時代に即した教育と地域社会に役立つ研究を展開していきます。


昨年オープンしたSDGsに対応したカフェ「杜cafe+ku」
概要
大学名近畿大学工学部広島キャンパス
工学部所在地〒739-2116
東広島市高屋うめの辺1
Tel 082(434)7004(入試広報室)
設立1925年 前身の大阪専門学校設立▽1949年 近畿大学設立▽1959年 工学部を呉市に設置▽1991年 工学部を東広島市に移転
大学院近畿大学大学院システム工学研究科
学部・学科工学部 化学生命工学科、機械工学科、ロボティクス学科、電子情報工学科、情報学科、建築学科
取得できる資格技術士(将来取得可能資格)、一級建築士(将来取得可能資格)、高等学校教諭1種(数学、理科、工業、情報※)、中学校教諭1種(数学、理科、技術※)※教員免許は学科により取得できる教科が異なる
ホームページhttps://www.kindai.ac.jp/engineering/

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。