広島の元気を創る 中国新聞 LEADERS 倶楽部広島の元気を創る 中国新聞 LEADERS 倶楽部
2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

浮体式洋上風力の研究を加速


代表取締役 奥原 征一郎 (おくはら せいいちろう)

―先進的な洋上風力発電システムの構築に挑戦しています。

 風車を海上に浮かべる浮体式洋上風力発電システムの低コスト化を目的として、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の実証研究に、豊田通商や九州大、東京大、海上・港湾・航空技術研究所などと共に参画しています。オイル&ガス産業で広く使われてきたタレットと呼ばれる1点係留システムを初めて洋上風力発電に活用し、タワーや浮体を軽量化、製作や設置・保守管理費用を削減し、大幅な発電コストの低減を可能とする夢の技術です。今年から実証研究がスタートします。

―売電事業にも乗り出します。

 北九州市若松区白島沖で、風車を海に建てる着床式の洋上風力発電事業を計画しています。すでに、再生エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づく6千キロワットの売電権を得ています。さらに、約5千キロワットを加え、合計約1万1千キロワットの売電権を取得する計画で、2023年秋ごろの売電開始を予定しています。総投資額は70億円、年間売上高は約10億円を見込んでいます。

―洋上風力発電が普及するために必要なことは。

 国は再生可能エネルギーの主力電源化に向け、全国に洋上風力を普及させ、30年までに1千万キロワットを確保する計画です。これを実現するために、送電網新設や維持管理にかかる事業者の負担の軽減、送電網を優先的に利用できる仕組みなど、ルールの見直しが望まれます。洋上風力に関連するサプライチェーン(部品の調達・供給網)の構築も必要です。

―今後の目標は。

 日本は世界第6位の排他的経済水域面積を有していますが、遠浅の海域が少なく、着床式が設置可能な範囲は限られます。一方、浮体式に適した海域の面積は広大で大きな可能性を持っています。当社は30年以降、浮体式が主流になることを見据えて、この分野の人材獲得なども強化し、研究開発を加速しています。近い将来、洋上風力において1キロワット時あたりの発電コスト10円を実現できれば、火力発電に負けないレベルとなり、世界的な潮流である脱炭素化に大きく貢献すると考えています。これからも次世代洋上風力発電システムの新たなビジネスモデル構築を目指し、力強く前進してまいります。


浮体式洋上風力発電システム「OPTIFLOW」
概要
社名株式会社グローカル
本社所在地〒737-0046
呉市中通2丁目6-6
Tel 0823(21)6660
設立2013年4月
事業内容・大型風力発電機の製造、販売、設置及びメンテナンス
・浮体式洋上風力システムの製造、販売、設置及びメンテナンス
・レストランの経営
資本金2450万円
売上高10億円(2020年3月期)
従業員数41人(2020年3月現在)
支社・支店・工場東京支社、北九州営業所
ホームページhttps://g-local.co.jp/

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。