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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

港湾•航路整備 海上輸送支える


代表取締役社長 新田 清剛 (にった せいごう)

―海洋土木のパイオニアです。

 1954年に電気工事会社として呉市で起業しました。60年代後半に事業を広げ、海洋土木の分野に携わるようになりました。港湾・河川の底面の土砂や岩石などを取り去るしゅんせつ工事、埋め立て工事、護岸工事、航路整備などを全国各地で手掛けています。主に公共事業を通じ、日本の輸出入の9割以上を占める海上輸送を支えています。これまで阿賀マリノポリス地区(呉市)や出島地区(広島市南区)の埋め立て工事、羽田空港(東京)のD滑走路建設、関西空港(大阪府)の第二期埋め立て工事などに参画しました。

―技術の強みは何でしょう。

 海洋土木工事のための特殊作業船を自社で開発し、周辺環境に配慮しながら、効率の高い工事を実践している点です。2017年に完成した汚濁防止枠船「第2てんゆう」は、しゅんせつ土を陸揚げする際に使用する、全長147メートル、幅31メートルの作業船です。土砂運搬船を船内に受け入れ、投下された土砂を超大型ポンプで海水ごと埋め立て地へ圧送します。四方の船壁が海面下20メートルもあり、濁りが周辺海域へ拡散するのを防ぐよう工夫しました。さらに昨年6月、航路整備などに使用する全長72メートル、幅25メートルの作業船「第01大新号」が完成し、就航。作業中の余剰電力を蓄電システムへ供給して停泊時に利用するなど、高い省エネ性能を発揮する環境対策船として注目されています。

―近年力を入れていることは。

 汚濁防止枠船を漁場改良に使用するなど、海の生態系を守る事業も重視しています。これまで横須賀地区(神奈川県)や江田島市の沿岸などで、しゅんせつ土を活用した藻場や干潟を造成しました。このほか、豪雨災害が頻発する中で、台風や大雨で河川やダムにたまった土砂を取り除いたり、河川の堤防を修復したりするなど、防災関連の事業に参画するケースも増えています。

―今後の展望は。

 培った技術を生かし、より豊かな国づくり・社会づくりに貢献するのが使命です。自然エネルギーへのニーズが高まるこれからは風力発電の分野での取り組みも検討中です。洋上に風車を設置する際などに当社の技術が役立つのではないかと考えています。事業の可能性を広げ、さらなる成長を目指します。


昨年6月に完成した作業船「第01大新号」
概要
社名大新グループ 大新土木株式会社
本社所在地〒103-0013
東京都中央区日本橋人形町3丁目3-13
Tel 03(3669)2031
設立1954年1月
事業内容「海洋土木工事」全国の港湾や漁港施設の新設、改良、維持、復旧工事
航路、護岸の整備など
「藻場、干潟造成事業」漁場の創造と稚魚の育成、海辺の活性化
資本金8000万円
売上高232億6026万円(2020年2月期)
従業員数242人(2020年8月現在)
事業所本店、東北、横須賀、名古屋、岡山、福山、四国、呉、広島、山口、九州
関連会社大新電工(株)、ダイユウ技研土木(株)、カミシマ技研(株)
ホームページhttp://www.dai-g.co.jp/

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。