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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

ふりかけ製造 独自の技を蓄積


代表取締役社長 田中 茂樹 (たなか しげき)

―事業内容を教えてください。

 1916年にふりかけ食品「旅行の友」を開発し、他の食品メーカーに先駆けて販売しました。それ以来、ふりかけを中心にご家庭で安心して食べていただける食品を作り続けています。
 初代旅行の友は、旧陸・海軍の要請によって誕生しました。「容易に持ち運びができる保存食」という要望に応え、魚粉、ゴマ、アオサを素材に完成させました。その後、数多くの改良を重ね、現在はおよそ250種類のふりかけを製造しています。

―昨年4月、初の直営店舗を開店しました。

 廿日市市宮島口にオープンした商業施設etto(エット)内に「旅行の友本舗」を開店させました。アンテナショップとしてお客さまの声を集め、商品の開発・改良に役立てています。野菜や魚で作った「シート食品」をのりの代わりに巻いたおむすびも販売しています。
 独自の乾燥技術を使って20年かけて開発したシート食品は、およそ150種類。おむすびに使っているのは広島菜、サケ、シソの3種類で、すべて原料は国産です。添加物を使わず、その場で手作りするおむすびは安心で、野菜嫌いのお子さまが喜んで食べると好評です。シート食品だけを欲しいという声も多いため、テスト販売もしています。

―今年4月に創業120周年を迎えます。

 当社のふりかけと広島の食品の歴史を記す記念誌を作ろうと、資料を集めているところです。当社は120年間、加工食品の製造と販売一筋でやってきました。しかし昨今、家庭では調理の「時短」が求められたり、豊富な種類の保存食が発売されたりするなど、ふりかけだけでは時代に乗り遅れてしまいます。そこで、ふりかけの乾燥技術をもっと磨き、便利な食品を作ろうと開発したのが「乾燥野菜」でした。その一環で生まれたシート食品は形状特許を取り、海外への輸出も始めています。

―これからの展開は。

 他の食品メーカーと協業し、新しい食品を手掛けます。グループ会社では、生のオレンジジュースを作る小型マシンを中国の機械メーカーと共同開発し、今年発売します。新しい食品作りは食品会社の使命と考え、今後も挑戦し続けます。


廿日市市峠にある広島工場
概要
社名田中食品株式会社
本社所在地〒733-0032
広島市西区東観音町3-22
Tel 082(232)1331
設立1928年7月
事業内容食品製造販売業(ふりかけ、お茶漬、料理素材他)
資本金1000万円
売上高60億円(2020年1月期)
従業員数151人(2020年1月現在)
支社・支店・工場営業所:東京、名古屋、大阪、広島、福岡
工場:広島、東広島
ホームページhttps://www.tanaka-foods.co.jp/

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。