広島の元気を創る 中国新聞 LEADERS 倶楽部広島の元気を創る 中国新聞 LEADERS 倶楽部
2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

中小企業との強固な関係築く


理事長 武田 龍雄 (たけだ たつお)

―新型コロナウイルスの影響を受けた取引先への対応は。

 手元資金の確保を最優先にした「金融支援」に力を注ぎました。特別相談窓口を昨年2月に設置。相談件数は7千件を超えました。コロナの影響による新規融資の相談や、資金繰りを安定させるための既存融資の条件変更などが相談の大半を占めています。5月に創設された民間金融機関による実質無利子・無担保融資制度は、多くの取引先でご利用いただき、事業継続の助けになりました。

―「本業支援」にも力を入れています。

 資金繰りが安定した取引先には、売り上げ回復に向けて販路拡大などをサポートしています。特にインターネットを活用した事業展開について、感染防止と収益向上の両面で有効だとニーズが高まっています。その一例が、県内の食品関連企業を紹介するサイト「ひろしんSOSモール」です。4月に開設し、現在は70社を超える企業が掲載されています。このほか、助成金申請手続きやテレワークなどをテーマとしたオンラインセミナーを複数回実施しました。

―広島県内の企業の事業承継問題が深刻です。

 帝国データバンクの調査によると、県内企業の後継者不在率は7割を超え、地域の課題となっています。廃業を減らし地元の産業、技術、雇用を守ることが金融機関に求められています。当金庫はこれまで、代表者が60歳以上の法人取引先約5千社に訪問調査を実施。およそ45%が後継者不在または未定と分かりました。順次面談を行っており、自社株評価の試算や広島県事業引継ぎ支援センター(広島市中区)などの専門機関への取り次ぎなど、お客さまに応じた事業承継に取り組んでいます。昨年7月に発足した「広島県しんきん事業承継ネットワーク」も活用し、エリアの枠を越えたサポートもしていきます。

―今年の抱負は。

 引き続き、取引先の事業継続に向けた支援に全力で取り組みます。2021年度は、新経営3カ年計画がスタートします。信用金庫の特性である、「中小企業専門性」「地域限定性」「協同組織性」を今まで以上に意識し、お客さまと伴走することで、信頼関係をより強固なものにしていきます。


広島県しんきん事業承継ネットワーク発足式の様子
概要
社名広島信用金庫
所在地〒730-8707
広島市中区富士見町3-15
Tel 082(245)0321
設立1945年5月
事業内容金融業
出資金36億2881万円
経常収益219億492万円(2020年3月期)
職員数939人(2020年3月現在)
店舗数広島県内に75店舗(うち10出張所)
関連会社ひろしんビジネスサービス(株)
ひろしん保証サービス(株)
ホームページhttp://www.hiroshin.co.jp/

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。