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2021年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

困難逆手に親しまれる百貨店


代表取締役社長 大下 洋嗣 (おおしも ようじ)

―小売業の厳しい状況が続く中、工夫を凝らして健闘しています。

 コロナ禍で2020年4月に店を休業した時は、「いつシャッターを開けられるのか」と不安な思いでした。それだけに5月半ば、店の再開を待ちかねたお客さまが来店される姿を見た時は、うれしさと共に百貨店の使命を実感しました。その後は、積極的に「3密」対策に取り組み、父の日商戦では、売り場にQRコードを設けて品選びをサポートするなど、お客さまの滞在時間を短くする工夫もしました。おかげで6月には、売り上げが回復してきました。

―インポートが非常に好調です。

 高級ブランドを集めた八丁堀本店(広島市中区)1、3階のラグジュアリーエリアは、前年を上回る売り上げを記録しています。20年はグッチを2店舗体制にしてフルラインアップを実現。7階から1階に移したロレックスも、接客中心の販売スタイルで支持を得ています。移動が制限される中、高額な商品も地元で購入するお客さまが増えたとみています。今年もさらに上質な品ぞろえを追求します。

―「ウィズコロナ」の戦略は。

 増員するなどして、外商を強化しています。ご自宅への訪問だけでなく、付加価値のあるもてなしを加えて来店を促す取り組みに努めています。当店のオンラインストアも、カープグッズなど福屋にしかない品ぞろえで、県外のお客さまが広島を訪れた際に店に立ち寄るきっかけになるようなサイトにします。
 また、八丁堀本店屋上ガーデン「八丁堀SORALA(ソララ)」では昨秋、屋内で発表できなかった高校生が「あおぞら文化祭」を開き、和太鼓などを披露。文化発信地としての役割を今後も大切にしていきます。

―デジタル化が加速する社会で、存在感をどう示しますか。

 「対面」が難しくなればなるほど、商機があると感じています。店を訪れて丁寧に品選びをし、買い物を楽しみたいというお客さまは必ずいらっしゃるからです。そのようなお客さまを全て獲得するぐらいの気持ちでしっかりとニーズを把握し、店づくりに力を注ぎます。
 それを突き詰めていけば、地域のお客さまにいつも求められ、親しまれる百貨店であり続けられると信じています。


八丁堀本店
概要
社名株式会社福屋
本社所在地〒730-8548
広島市中区胡町6-26
Tel 082(246)6111(代)
設立1929年8月
事業内容百貨店業
資本金4億6000万円
売上高493億7400万円(2020年2月期)
従業員数775人(2020年10月現在)
支店広島駅前店、五日市福屋、尾道福屋他
ホームページhttps://www.fukuya-dept.co.jp

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2021年中国新聞元旦号に掲載したものです。