現在、JavaScriptが無効になっております。 中国新聞デジタルでは、WEBサイトの一部機能にJavaScriptを使用しており、JavaScriptが無効となっている場合、サイト内の情報が正しく表示できない可能性があります。
くらし面で「認知症からの贈り物」を連載している映画監督の信友直子さん(58)の母文子さんが14日、亡くなった。信友さんは、病床に就いた晩年の母から多くの愛情と学びを得たという。最愛の母への思いを寄せ...
私も決して、母の認知症を最初から「贈り物」だなんて思えていたわけではありません。大好きな母が壊れてゆくのを見るのは怖く、悲しく、目を背けたくもなりました。
認知症になってから、母は朝起きるのが苦手になりました。私が起こしに行っても「うるさい」と布団をかぶったままです。
「この世界の片隅に」の片渕須直監督にお会いした時のことです。「すずさんと周作さんが今も元気なら、ご両親のようになっているのかなと思います」と言っていただいて感激しました。1920(大正9)年生まれの...
このエッセーのタイトルを「認知症からの贈り物」としたのはなぜか。今回はその話を書きたいと思います。
母が認知症と診断された日。父に尋ねました。「私が呉に帰ってきた方がええかね」。母と2人暮らしの父は、この時93歳。これから始まる介護を、父1人に担わせるのは酷だと思ったのです。
2014年のお正月明け。母を2度目の検査に連れて行きました。
「お母さんね、書道をやめようか思うんよ」 母が突然、そう言い出したのは2010年のことでした。私が母の認知症の兆候に気付くより2年も前です。 「えー何で? もったいない」。父も私も青天のへきれきでし...
母が認知症の兆候を見せ始めた時、私はすぐにぴんときました。以前、認知症の人たちを取材したことがあったからです。それは2004年の衝撃的な講演会がきっかけでした。
認知症が疑われる母を2012年6月、初めて呉市の病院に連れて行きました。今思えば、母は自分でも検査に行きたかったのだと思います。そして「大丈夫、認知症ではありません」というお墨付きをもらって安心した...
くらし面で「認知症からの贈り物」を連載している映画監督の信友直子さん(58)の母文子さんが14日、亡くなった。信友さんは、病床に就いた晩年の母から多くの愛情と学びを得たという。最愛の母への思いを寄せ...
私も決して、母の認知症を最初から「贈り物」だなんて思えていたわけではありません。大好きな母が壊れてゆくのを見るのは怖く、悲しく、目を背けたくもなりました。
認知症になってから、母は朝起きるのが苦手になりました。私が起こしに行っても「うるさい」と布団をかぶったままです。
「この世界の片隅に」の片渕須直監督にお会いした時のことです。「すずさんと周作さんが今も元気なら、ご両親のようになっているのかなと思います」と言っていただいて感激しました。1920(大正9)年生まれの...
このエッセーのタイトルを「認知症からの贈り物」としたのはなぜか。今回はその話を書きたいと思います。
母が認知症と診断された日。父に尋ねました。「私が呉に帰ってきた方がええかね」。母と2人暮らしの父は、この時93歳。これから始まる介護を、父1人に担わせるのは酷だと思ったのです。
2014年のお正月明け。母を2度目の検査に連れて行きました。
「お母さんね、書道をやめようか思うんよ」 母が突然、そう言い出したのは2010年のことでした。私が母の認知症の兆候に気付くより2年も前です。 「えー何で? もったいない」。父も私も青天のへきれきでし...
母が認知症の兆候を見せ始めた時、私はすぐにぴんときました。以前、認知症の人たちを取材したことがあったからです。それは2004年の衝撃的な講演会がきっかけでした。
認知症が疑われる母を2012年6月、初めて呉市の病院に連れて行きました。今思えば、母は自分でも検査に行きたかったのだと思います。そして「大丈夫、認知症ではありません」というお墨付きをもらって安心した...