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骨盤底筋鍛え、尿漏れ予防 広島の団体が独自のエクササイズ

2019/8/2 20:34
グラフィック・大友勇人

グラフィック・大友勇人

 せきやくしゃみ、重い荷物を持ち上げたときなどに起こる女性の尿漏れ。原因の一つとなるのが、骨盤内の下部にある筋肉「骨盤底筋」の衰えだ。予防・改善のためには正しく鍛えたい。独自のエクササイズを考案し、普及を目指す広島市の一般社団法人「ウイミンズ・ヘルスケア協会」のメンバーに教わった。

 ▽衰えると内臓下がり…便秘・血行不良・生理痛も

 骨盤底筋という筋肉は聞き慣れないかもしれないが、骨盤内の臓器をハンモックを張ったように支える大切な役割を担う。尿道、膣(ちつ)、肛門を締めて排尿や排便をコントロールし、ぼうこうを腹圧の衝撃から守る。

 ところが出産や加齢で骨盤底筋の収縮力が弱まると、さまざまな不調が起きる。代表的なのが尿漏れだ。瞬間的に腹圧がかかったときに尿道が緩んでしまう。内臓下垂や骨盤のゆがみも招く。内臓が下がると機能が低下し、便秘や血行不良、生理痛になりやすい。骨盤がゆがむと背骨にも影響し、猫背になったり呼吸が浅くなったりする。

 こうした女性の健康の悩みを解決する力になろうと、協会はことし1月に発足した。識者や医師もメンバーに加わり情報発信する。

 第1弾として取り組んでいるのが骨盤底筋エクササイズだ。約40分で、五つの基本手順がある。(1)横隔膜を動かし正しい呼吸法をマスターする(2)骨盤を立たせて内臓を引き上げる(3)背骨を動かし姿勢を改善(4)骨盤をほぐす(5)骨盤底筋を締める―の順で進める。

 (5)は仕事中やテレビを見ながらできるので「毎日無理なく続けられる」とインストラクターの吉田敬子さん(55)。時間がない人はこの動きだけでも効果があるという。

 骨盤底筋と連動して体を支える横隔膜や多裂筋などのインナーマッスルを一緒に鍛えられるのがポイントだ。代謝が上がり、ぽっこりおなかの解消やヒップアップも期待できる。

 監修した中川産科婦人科(広島市中区)の中川仁志院長によると、女性はもともと男性に比べて尿道が短く筋力も弱いという。尿漏れに悩む人も増えている。出産で骨盤底筋がダメージを受けると、高齢者だけでなく産後にもなりやすい。

 ソファや椅子、洋式トイレの普及などで足腰に力が入る生活習慣がなくなりつつあり、小中高生の相談もある。「腕や脚の筋肉と違って骨盤底筋は意識しにくい部分ですが、放っておくと衰えてしまう。予防のためにも早いうちから刺激する習慣を身に付けてほしい」と話す。

 協会はエクササイズの指導員を増やす計画。企業への出前講座も行っている。事務局の川本さんTel082(299)6663。(ラン暁雨)

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