くらし

<お題>「子どもはまだ?」発言、どう対処

2019/9/16 19:49

 「子どもはまだ?」「2人目も頑張ってね」。帰省したときに言われた人も多いようです。広島市の会社員女性(36)は結婚5年目で妊活中。夫の実家へ行くたびに義父母や親戚にプレッシャーをかけられ、傷ついています。夫の兄弟やいとこには子どもがいるのに、自分だけいないことに肩身の狭さを感じると言います。この「嫁ハラスメント」がストレスで、ことしの盆は帰省を断念したとか。それ以外にも「子どもはいた方がいい」という周囲の圧力が負担になるそうです。皆さんはどう対処していますか。

 ▽読者から

 ■夫婦関係が優先

 私自身、子どもに恵まれていないので気持ちはよく分かります。この無神経な発言を、あいさつ程度に考えている人がいるのが悲しいです。私の場合は「欲しいけど、なかなか思い通りにはいかなくて。でも夫が優しいから、いろいろ助かるんよ」と返事していました。夫婦が良好な関係にある方がずっと重要だと思います。「妊娠すれば自分から報告するので」とけん制するのも一つの方法です。(光市・主婦・41歳)

 ■笑顔で聞き流す

 古里に帰省するたび、兄妹や実家の人から「2人目はまだ?」とよく言われました。しつこいので「みんなから言われるんでコウノトリもプレッシャーをかけられんようわが家には寄りつかんようになったみたい」と返しました。「子どもは授かりもの」と考え、笑顔で聞き流してはどうでしょうか。(広島市南区・無職男性・71歳)

 ■少し距離置いて

 夫の実家で酒を飲まないでいると「妊娠した?」と詮索されたり、そっとしておいてほしいのに子どもの話題になったりして、うんざりしました。「不妊大国日本」と言われるほど、悩んでいる人はたくさんいます。不快なことを言われたらその場を離れるか、夫の実家と少し距離を置くなど、ストレスを感じていることを相手にも気付いてもらった方がいいと思います。(広島市安佐南区・主婦・38歳)

 ■「子=幸せ」か?

 私も子どもができるのに8年かかりました。盆と正月の帰省で同じことを聞かれ、何度も泣きました。子どもができてから思ったのは「いないことをあんなに悲しまなくてもよかったんだ」ということです。それほど子育ては大変でした。最近は子どもに関わる事件も多い。親になることが必ずしも幸せではないのが現実と知っておくべきです。(呉市・主婦・52歳)

 ■言うまいと決心

 新婚旅行から帰ってすぐに義母からの「子どもはまだか」攻撃が始まりました。その後も親戚から言われ続け、不妊治療をしました。私の場合はストレスが不妊につながっていたようで、治療をやめて半年くらいで自然に妊娠し3人の息子に恵まれました。そして今、息子たちの妻にはこの言葉を絶対言わないよう、心に決めています。(広島市南区・主婦・60歳)

 ■無理はしないで

 「子どもはいた方がいい」という圧力を負担に感じる気持ち、痛いほど分かります。私も長い間子どもができず、今でも運動会で沸く小学校の横を涙で通り過ぎることがあります。時間はかかりましたが、周囲の価値観に振り回されない軸が自分の中にできました。今回、帰省をしなかったのは正解だと思います。つらいときは無理をせず、自分が心地よいと感じる場所で心穏やかに過ごしてください。(三原市・パート女性・53歳)

 ▽専門家から

 ■安易に口挟むのは控えて 広島大ハラスメント相談室(東広島市) 横山美栄子教授

 最近は子どもを持たない人生を選ぶ夫婦も増えていますが、「結婚=子ども」という価値観は根強いようですね。たとえ悪気はなくても、子どもの話題は想像以上にデリケート。周囲の心ない言葉に傷つく女性は多いのです。

 不妊や経済的な理由など、夫婦の数だけ事情があります。家族でも安易に口を挟むのは控えた方がいいでしょう。しかもこの発言、妻だけでなく夫の気持ちも無視しています。不妊の原因の半数は男性側にあるとされており、「親に早く孫の顔を見せてあげたい」と夫が気に病んでいる可能性だってあります。

 親世代は専業主婦が多く、結婚したらすぐに子どもができるものと思っている人もいます。「子どもがいた方が幸せ」「子育てしてこそ一人前」といった考えを押し付けがちですが、言われた方にとっては大きなお世話です。

 ちなみに「子どもはまだ?」と似た不快発言に「まだ結婚しないの?」というのがあります。妊娠も結婚もタイミングは人それぞれ。世間の「当たり前」を息苦しく感じる人もいるのです。多様な生き方を尊重するべきです。

 ▽担当記者から

 相談者の悩みに共感する声がたくさん届きました。「子どもを産むために結婚するわけではないので気にしないで」「夫に防波堤になってもらおう」などの助言もありました。結婚して出産し、子育てする―といった「王道の生き方」を推奨する空気が、女性たちを苦しめているのかもしれません。(ラン暁雨)

 ▽次回のお題は

 ■ママ友が無視 どうする?

 ママ友付き合いが難しいと思ったことはありませんか。幼稚園年中の長男がいる広島市中区の主婦(29)は、ママ友たちのグループLINE(無料通信アプリ)から外されて悩んでいるそうです。1日に20件以上、他のママ友の悪口や、夫への不満が送られてきて返事をしなかったのが悪かったのか。最近は道で会っても無視されて孤立し、子どもが同じ組なので子どもに影響が及ぶことも心配しているといいます。皆さんなら、そういった友達にどう対応しますか。

この記事の写真

  • 横山美栄子教授
  • ナマコかわいい!=和佳ちゃん、広島市東区

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 「子育てカタリバ」は、乳幼児の子育てや仕事と育児の両立などについて、率直に語り合う場にしていきたいと思います。無料通信アプリLINE(ライン)で投稿ができる「中国新聞くらし」のアカウントもできました。郵送やメール、ファクスでの投稿もお待ちしております。

  • 郵送

    〒730-8677広島市中区土橋町7-1
    中国新聞文化部「子育てカタリバ」係

    ファクス

    中国新聞文化部「子育てカタリバ」係
    082-291-5828
  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

子育てカタリバの最新記事
一覧

  • <お題>「ペット飼って」と言われたら (2/15)

     新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いて子どもがイベントに参加したり友達と遊んだりするのが難しい中、子どもにせがまれてペットを飼うことを検討する家庭もあるでしょう。ただ、散歩や餌やりなどの世話に子ど...

  • <お題>きょうだい、平等に愛せている? (1/11)

     「きょうだいを平等に愛せていないのではないか」と自分を責め、戸惑うことはありませんか。親と同じ短所がある子どもが何となく疎ましいとか、甘え上手な子どもばかりをかわいく感じてしまうケースがあるようです...

  • <お題>「勉強しなさい」強く言う? (12/14)

     子どもに勉強をさせようと、情熱的になり過ぎることはありませんか。「何時になってでもやりなさい」と強く迫ったり、そばで教えながら、九九やひらがなが覚えられない子どもを「こんなに簡単なことができないの」...

  • <お題>2人目不妊治療をしたい (11/9)

     助成制度の拡充が検討されている不妊治療。1人目だけでなく2人目の子どもがなかなかできず、治療を選ぶ人もいます。今いるわが子に「きょうだいをつくってあげたい」と思うだけでなく「一人っ子はかわいそう」と...

  • <お題>親のゲーム時間、どう影響 (10/12)

     夫がスマホゲームや動画投稿サイト「ユーチューブ」に熱中し、子どもがまねをして困る―。そんな悩みが少なくないようです。逆に妻が熱中しているケースもあるかもしれません。「子どものゲームの時間を制限したい...