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養蜂家の蜂蜜料理 三次の光源寺さん夫妻が紹介

2019/10/30 20:08
「蜂蜜はいろんな料理に合います」と、種類ごとに色の違う瓶を手にする光源寺さん夫妻(三次市)

「蜂蜜はいろんな料理に合います」と、種類ごとに色の違う瓶を手にする光源寺さん夫妻(三次市)

 ▽上品な甘さ 味を引き立て

 春から秋にかけて採れたフレッシュな国産蜂蜜が、養蜂家の直営店や産直市などに並ぶ。採れたての蜂蜜は香りがよく、そのままいただいてもおいしいが、料理に使うと上品な甘さが味を引き立てる。養蜂家流の活用法を、三次市の光源寺毅寿さん(50)、三恵子さん(49)夫妻に教わった。

 光源寺さん夫妻は、広島県と北海道をトラックで毎年行き来し、季節の花から蜜を集めてきた。キャリアは30年以上で、蜂蜜の特長を知り尽くす。毅寿さんは「採る花によって色や香りは違う。蜜の個性を生かせば、味わい方のバリエーションが広がる」と力を込める。

 自宅を兼ねた直営店「蜂家」の店頭で客に紹介するのは、幼い頃から親しんだ「トマトの蜂蜜掛け」。トマトと言えば、さいの目に切って塩やドレッシングで食べるのが一般的だが、光源寺さん宅では、蜂蜜をたっぷり掛ける。

 多くの客が食べた瞬間、目をぱっと見開いて「うーん、うまい」とうなる。接客する三恵子さんは「青臭さが消え、トマト嫌いの人もデザート感覚で食べられます」とほほ笑む。トマトに合うのは「蜂蜜の女王」と呼ばれるアカシアやトチノキの蜜。香りに癖がない。

 料理が大好きな毅寿さんは、おかずへの活用法として「蜂蜜の簡単煮浸し」を提案する。ナスやコマツナを100グラムほど切り分け、油揚げ半枚、エノキ30グラムとともに器に入れる。いろんな花の蜜が混じった「百花蜜」8グラム、めんつゆ10グラム、ごま油10グラムを注ぎ、600ワットの電子レンジで2分間調理する。「砂糖と違って味に深みが出る。決して手抜き料理に見えません」。酒のつまみにするとビールや日本酒が進む。

 毅寿さんが最近発見した食べ方もある。「ハッカのような香りのビワ蜜とクリームチーズを同量合わせると、あら不思議。カスタードの風味になるんです。名付けて、『なんちゃってカスタード』でしょうか」と笑う。クラッカーに載せ、クレソンやバジル、スモークサーモン、粗びき黒こしょうをお好みでトッピングする。ほかの蜜も美味だが、カスタード風になるのはビワ蜜だけ。ナッツを載せてもよく、ワインのお供に絶品だ。

 次は野菜に蜂蜜みそを付ける「蜂蜜ディップ」。はやりの蜂蜜みそは、米みその量に対して蜂蜜を半量入れるが、光源寺流は違う。クリームチーズ、百花蜜、米みそを同じ分量入れて、一味を少々掛ける。ほどよいしょっぱさとまろやかな甘みが、旬の野菜を引き立ててくれる。

 また、下ごしらえでの使い方も覚えておくと便利だ。鶏の胸肉やささ身に蜂蜜を塗って1時間ほど置き、炊いたり蒸したりすると冷めても軟らかい。蜂蜜の酵素の作用で軟らかく仕上がるという。

 「素材の持つ味を生かしたければ、アカシアやトチなどの上品な癖のない蜂蜜がお薦め。味にアクセントを付けたい時は百花蜜やミカン、シナなど香りが強い蜂蜜がいい」と毅寿さん。特長を生かせば料理の幅が広がりそうだ。(桜井邦彦)

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  • トマトの蜂蜜掛け
  • 蜂蜜の簡単煮浸し
  • なんちゃってカスタード
  • 蜂蜜ディップ

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