くらし

新型肺炎予防、手洗いの基本いま一度

2020/2/18 19:18

 新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中、感染症対策の手洗いが見直されている。でも、胸を張ってきちんとできていると言えますか。ウイルスや細菌をしっかり減らす手洗いのポイントを広島文教大(広島市安佐北区)の西山美香准教授(保健学)にあらためて教わった。

 ▽「こする」意識を大切に 親指・手首、洗い残し注意

 ウイルスや細菌は、手すりやドアノブ、机など、よく触れる場所にも付いている。それが、汚れた手でものを食べたり目や鼻をこすったりすることで粘膜を通じて体内に入る。「接触感染」だ。手に付いたウイルスや細菌を洗い落とせば、感染が防げる。西山准教授は「手洗いは自分でできる予防策。自分の健康を守ることが周りの人の健康も守ります」と強調する。

 さあ手洗い―。その前に爪が短く切ってあるか確認し、腕時計や指輪は外しておこう。西山准教授はボトルから液体や泡が出るタイプのせっけんの活用を勧める。「1回押して出てくる量が1回分です。多く感じるかもしれませんがしっかり泡立てて使いましょう」。固形せっけんは表面で細菌が繁殖しやすいという。

 洗い残しやすい所はどこだろうか。特殊な塗料を付けた手を実際に洗ってみた。ブラックライトに当てて洗い残しが光って見えたのは、指先や爪の間、手のひらのしわだった。泡があるので洗えているつもりになるが、「こする」という意識が大切という。親指の周りや手首も洗い残しやすい。利き手の洗浄がおろそかになる人が多いという。

 流水でしっかりとせっけんを落とした後に十分に乾かすのも大事だ。タオルは共用せず、なるべくペーパータオルを使いたい。

 特に丁寧な手洗いを心掛けたいのは、外出先から帰った時や食事前、調理前後だ。きちんと洗えば1分以上かかる。2度洗いすればさらにウイルスや細菌が減ることも分かっている。

 世界保健機関(WHO)などがほかに推奨しているのがアルコール消毒液を使う方法だ。ウイルスの活性を奪い、感染を防ぐ。1回押して出るジェルやスプレーの液を余さずに使って、乾燥するまでよくすり込む。指先から手首までくまなく気を配らないといけないのは、流水を使った手洗いと同じだ。

 ただ、品薄になっているアルコール消毒液にこだわる必要はない。西山准教授は「消毒液のすり込みも有効ですが、水のきれいな日本では、まずは流水で手洗いすることを意識付けましょう」と呼び掛ける。

 せっかく手洗いしても、手が荒れてしまっては逆効果になりかねない。ガサガサの皮膚からもウイルスや細菌が侵入するからだ。気になる人は、肌への刺激の弱いタイプのせっけんやアルコール消毒液を選びたい。夜寝る前などに、ハンドクリームを使って保湿することも重要だ。(衣川圭)

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  • 「よく使う親指は洗い残しが多いんですよ」。手洗いのポイントを説明する西山准教授(広島市安佐北区)

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