• トップ >
  • くらし >
  • くらし >
  • 【新型コロナ みんなで乗り切る】今だからこそ顕微鏡持って 身近な植物に大きな世界

くらし

【新型コロナ みんなで乗り切る】今だからこそ顕微鏡持って 身近な植物に大きな世界

2020/5/18 19:03
顕微鏡を付けたタブレット端末でネギ坊主を観察する吉岡さん(手前)と和田さん(広島市南区)

顕微鏡を付けたタブレット端末でネギ坊主を観察する吉岡さん(手前)と和田さん(広島市南区)

 新型コロナウイルスの影響で、レジャー施設での遊びをまだ控える親子も多いだろう。でも、落ち込まないで。子どもから大人まで年齢を問わず引き付けるのが、小型の顕微鏡。庭やプランターの植物を拡大して見れば、はっとするほどみずみずしい植物の世界が広がっている。

 広島自然観察会事務局長の吉岡敏彦さん(59)=広島市安佐北区=は植物を観察する際、倍率40倍の小さな顕微鏡を使う。顕微鏡は約3センチのクリップ式でタブレット端末のカメラ部分に取り付けると、タブレット画面に拡大された植物が映る。千円程度からあり、インターネット通販でも購入できる。

 例えば、ぼさぼさに見えるネギ坊主。拡大すると、繊細な薄紙のようなものに覆われていることが分かる。光沢感のあるツバキの新芽を拡大すると、透き通るような淡い色が見えてくる。4月下旬に同会代表の和田秀次さん(55)=南区=の実家の家庭菜園を訪れた時も、2人で葉の表面の毛の向きや草にたまった水滴などに声を上げた。

 吉岡さんは「観察対象は虫や草などもいいですよ」。和田さんは「拡大した画面を家族に見せて、『これなあに』とクイズにしてみましょう」と勧める。

 倍率をさらに上げるには、片手で持てるサイズの顕微鏡がいい。インターネット通販で4千円程度で手に入る。

 江波山気象館(中区)の学芸員中越有希さんはタンポポ好きで、花粉を顕微鏡で眺めるのが趣味だ。春になると長さ10センチほどの顕微鏡2個を手提げかばんに入れて、タンポポ探しに出掛ける。

 倍率は、最大100倍と250倍。セロハンテープに付けた花粉を顕微鏡の先に張り付けてのぞき込めば、花粉の形がはっきり分かる。タンポポの種類によって、粒の大きさがそろっていたり、ばらばらだったり。「好きな花を少しだけ深く知ることができたというささやかな満足感が得られます」と話す。

 中越さんは「観察の対象はタマネギの薄皮や金魚鉢の水など何でもいい。失明の危険があるので太陽だけは絶対に見ないでください」と話す。

 もし顕微鏡が手に入らなかったら―。中越さんはスマートフォンやデジタルカメラで植物を定期的に写真に撮って観察することを勧める。どれくらいの時間の間隔で撮影を重ねていくと成長の様子を記録できるかは植物ごとに違う。親子で事前に調べよう。

 顕微鏡の世界は子どもだけでなく、大人も十分楽しめる。「家の中で過ごす時間が多い今だからこそ、普段見逃している物を気長に見つめられます。観察眼が養われますよ」と中越さん。さあ、小さな自然をのぞいてみよう。(治徳貴子)

この記事の写真

  • ネギ坊主(吉岡さん提供)
  • ツバキの新芽(吉岡さん提供)
  • カンサイタンポポの花粉(中越さん提供)
  • タンポポ(手前下)の花粉を顕微鏡でのぞく中越さん(広島市中区)

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

くらしの最新記事
一覧