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「行きたいな」と思う工夫を 県立広島大の手島洋講師(53)=地域福祉学

2020/7/5
手島洋講師

手島洋講師

 早めの避難を促すには、高齢者に自発的に行動してもらうための工夫こそ必要です。例えば「協調性のない人は置いていく」「避難しないと周りに迷惑が掛かる」と脅すのは、かえって高齢者の気持ちをかたくなにしてしまいます。

 そうではなく、その人が「行きたいな」と思える環境をつくることです。居心地の良い場所を避難所に設定したり、一緒に行動してくれる人がいたりするのは、とても有効な手だてといえます。

 また、1人暮らしの高齢者の場合、遠くの家族や親族以外に頼れる人をつくっておくことも大切です。近所の住民や民生委員、介護職…。そういう「近くの他人」とのつながりが、災害時にその人のセーフティーネットとなり得ます。

 そのつながりを、何か「楽しいイベント」で強くしていくことが減災につながる。避難訓練には来なくても避難所見学付きの「炊き出し会」や「敬老会」への誘いなら来る人はいます。高齢者にも受け付けや皿配りなどの役割を持ってもらい、「地域のメンバー」として活躍してもらいます。そうすれば、「地域の仲間のためにも早く避難しよう」という思いが膨らむのではないでしょうか。

 財政難を理由に地域や家族に「互助」を押し付ける国には、今後もあまり期待はできません。地道なステップですが、普段から関係性を深める種をまき続けることが、災害時の助け合いにつながるのではないでしょうか。

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