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食生活が欧米化すると…日本人の方が糖尿病になりやすい

2020/8/18 20:08

▽広島大、日系人の健康を50年調査

 広島大が米国に住む日系人の健康調査を始めて、ことしで50年になる。延べ1万人を超す調査から、日本人の食生活が欧米化すると、欧米人より糖尿病になりやすいという結果が明らかになった。調査に参加した同大大学院の米田真康教授は「今こそ和食を中心とした食生活の良さに注目しよう」と呼び掛ける。

 広島大は1970年、広島県からの移民の多いハワイで日系人の健康診断をスタート。78年からはロサンゼルスも加え、これまでの計24回で延べ1万3289人の健診をした。遺伝的な特徴は日本人と同じだが、米国で暮らす日系人を調べることで、食生活の欧米化が日本人に与える影響が分かるという。

 米田教授によると、2007年と10年の調査では、日系1世の肥満の人の割合は、広島に住む日本人(25・2%)とあまり変わらない。しかし、糖尿病の割合は日本人より6・7ポイント高い18・9%だった。2世以降の糖尿病の割合は、1世よりもさらに高い22・9%となり、肥満も半数近くに上った。

 日本人は日系1世のように短い期間でも、脂肪や砂糖、果糖が多い欧米型の食生活を送ると、糖尿病リスクが高まると読み取れるという。また、2世のように幼少期からずっと欧米食が続くとさらに糖尿病が増え、肥満にもなりやすい。背景には、日本人には血糖を下げるインスリンの分泌量の低い人が多いことがある。

 米田教授は「日本人の場合、食生活の欧米化が進むと、肥満にはならなくても糖尿病を簡単に発症してしまう」と注意を促す。15年に行った便の調査で、日系人の腸内細菌は、日本人と比べて肥満や糖尿病に関連する悪玉菌の割合が高いことも判明した。「子どものときに和食を中心とした食生活を身に付けることが、将来的な糖尿病や肥満の予防につながる」と強調する。(衣川圭)

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  • 「日本食を中心とした食育を進めることが大切」と話す米田教授

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