くらし
猛暑こそ足湯 冷房で冷える体、血行促そう【動画】
厳しい暑さが続くときこそ、足湯を取り入れてみてはどうですか。冷房が手放せず、冷たいものを食べることが増えるだけに、体が冷えてしまうからだ。数ある冷え解消法のうち、足湯は手軽にできるケアの一つ。心身のバランスを整え、夏バテを防ぎたい。
「むしろ夏の方が、高齢者の皆さんの足が冷たいんです」と語るのは、広島市安佐南区のアロマセラピスト砂川沙央里さん(33)。高齢者施設でアロママッサージを施すときに気付き、足湯を取り入れるようになった。
冷房で血行が悪くなると足がむくみ、動きが悪くなると転倒につながりかねない。「足湯に入ると、むくみがとれ、よく眠れる人も多い」と砂川さん。さらに、足湯にアロマの香りを足すことを勧める。「いい香りに包まれると、幸せな気分になれます」。食後の1時間は避けて、寝る前などに毎日続けると効果的という。
体を整える動作などを教える自力整体の教室を開く前田佐和さん(48)=安佐南区=も、「理想は朝晩2回やってほしい」と足湯を勧める。朝起きてすぐは、足が冷えていることが多い。夜は疲れて頭がのぼせやすい。どちらも足を温めると血液の循環が良くなり、全身のバランスが取れるという。
前田さんの場合、お湯の温度は少し高めの約45度、その人が足を入れて「あちっ」と感じるくらいがいいという。くるぶしが漬かる程度にお湯を張り、両足を6分間温め、水をかける。足の肌色を見て、赤みが薄い方の足はさらに2分間温める。
足湯の後も、足に水をかけると、毛穴が引き締まり保温効果がアップする。「足の水気も丁寧に拭き取って」と前田さん。蒸発する水が体温を奪ってしまうからだ。靴下もすぐにはかず、汗が出ないくらいに冷ました方が保温効果を損なわない。
大きめのおけで足湯をすれば、親子一緒にくつろげる。「足を温めながら、絵本の読み聞かせをしてもいい。私の子どもも喜んでいました」と前田さん。冷え対策はもちろん、ひと工夫すれば、楽しい「足湯タイム」になりそうだ。(林淳一郎、二井理江)
▽不眠解消やリラックス効果 いでした内科・神経内科クリニックの井手下院長
体の冷えは健康にどう影響し、足湯で温まることでどんなメリットがあるのだろう。いでした内科・神経内科クリニック(安佐北区)の井手下久登院長(71)は「冷えをあなどると、心身に大きなダメージが出る」と注意を促す。
冷房の効いた部屋で過ごすのは「ちょっとした冷蔵庫の中にいるのと同じ」と井手下院長。体が冷えると自律神経のバランスが乱れてしまう。いらいらして眠りが浅くなり、ストレスがたまれば頭痛や胃潰瘍など心身症になりかねない。血流が滞って、動脈硬化に至る恐れもあるという。
リラックスするとき、副交感神経の働きが高まってくる。足と手は温かく、頭は冷えた状態に。「冷えた足を温める足湯は、その状態に近づけ、精神を安定させる効果が期待できる」と井手下院長。不眠の解消や免疫機能の向上などにつながるとみる。
井手下院長は「冷えを放っておかず、日頃の心掛けを大切にしてほしい」と呼び掛ける。
3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。性の平等や多様性の推進を目指しているが、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長のような女性蔑視発言は絶えない。差別の温床となるのは、無意識の思い込み...
▽コロナ禍で孤立 不安に寄り添う 新型コロナウイルス禍の中で、自宅で高齢者や障害者、引きこもりの人たちを世話している介護者「ケアラー」が孤立しがちになっている。「自分が感染して介護ができなくなったら...
▽うま味凝縮 そのまま食卓へ キッチンのこんろに付いている魚焼きグリル。通常の網焼きに加え、中に入れる調理器具「グリルパン」を使えば、活用の幅がぐっと広がる。自宅で料理する機会が増えている中、広島市...
新型コロナウイルス予防で増えた家での時間、お気に入りの香りをふわっと広げて心地よく暮らす人もいる。リラックスしたいときや集中したいときなどにぴったりの香りもある。春、気持ちを新たに生活を始めたい人に...
国内でも接種が本格化する新型コロナウイルスワクチン。「急ごしらえのようだけど安全性は大丈夫?」「そもそもどんな仕組みで予防できるの?」など、さまざまな疑問があるだろう。ウイルス学が専門の広島大大学院...