くらし

<お題>きょうだい、平等に愛せている?

2021/1/11 20:24

 「きょうだいを平等に愛せていないのではないか」と自分を責め、戸惑うことはありませんか。親と同じ短所がある子どもが何となく疎ましいとか、甘え上手な子どもばかりをかわいく感じてしまうケースがあるようです。親の愛情の濃淡に気付いたきょうだいの仲が悪くならないか、心配にもなるでしょう。同じように愛せていないと気付いたら、子どもへの接し方をどう工夫すればいいのか。経験談やご意見をお待ちしています。

 ▽読者から

 ■良い面、書き記す

 3人の子どもの中で、こだわりがやや強い長男に対しては、夫も私も叱ることが多くなりがちでした。長男の性格が暗くなってはいけないと、長男の良いところに気付いたら記すノートを作りました。「粘り強く縄跳びを練習して、すごい」など。すてきな面をたくさん発見し、私の気持ちが楽になりました。長男を褒める機会も増えました。(福山市・パート女性・36歳)

 ■愛情表現増やす

 息子が生まれたばかりの頃、娘は2歳で「いや、いや」ばかり言う難しい時期でした。心に余裕がなく、娘がうっとうしくて、ついきつく接することがありました。娘に申し訳なく、意識して「大好き」「かわいい」と言い、抱っこも増やしました。娘は安心して柔らかい笑顔に。続けるうちに、以前よりもいとしくなりました。(廿日市市・小学校教諭女性・40歳)

 ■じっくり話聞く

 うちの3人の子どもは個性がさまざまで、親が一人一人の思いに完璧に沿うのは難しかったです。うまく愛せないときは、その子の話にじっくり耳を傾けることが大切ではないでしょうか。話の内容や口調がどうであっても遮らず否定もせず。「自分の考えを大事にしてもらった」とうれしいようです。(広島県北広島町・主婦・67歳)

 ■節目の日、大切に

 私は2人の子どもに平等なつもりだったのに、あるとき夫に「一方をひいきしている」と指摘されて驚きました。体調が悪い、あるいは落ち込んでいる子に多くの気持ちを注いでしまうと気付きました。そこで、子どもの誕生日や入学などの節目に「お母さんの子どもとして生まれてくれて感謝しているよ」と、それぞれに愛情をストレートに伝えるようにしました。(呉市・パート女性・52歳)

 ■性格に合わせて

 子ども2人は性格が違います。次男は何でも「ママがやって」と甘えるので手助けすると喜びますが、自立心の強い長男を手伝うと不機嫌になります。それぞれの子どもの求めに応じることが愛だと気付きました。長男には危険ではない限り何でもさせました。「受け入れられた」と感じたようでした。(広島市中区・主婦・50歳)

 ■寄り添う姿勢を

 4人きょうだいの一番上で、母にかまってもらえず寂しかったです。でも、女学校の入学試験の際、母が県外まで来てくれて同じ布団に寝てくれました。「私にも気持ちを注いでくれている」という驚きと喜びは忘れません。親も忙しく、疲れるので常に平等なのは難しい。一人一人が一大事を迎えた時に、優しく寄り添うことが重要です。(呉市・主婦・87歳)

 ▽専門家から

 ■立ち止まって理由探ろう 安田女子短大(広島市安佐南区) 橋本信子教授(保育学)

 わが子を平等に愛せないと戸惑うときは、少し立ち止まり、その理由を探りましょう。

 まず、親と似た欠点を持つ子どもが疎ましいことがよくあります。自分の欠点を、子どもから日々見せられるからです。共通の欠点が原因と気付けば大きな前進です。「私も何とかやってきたから、この子も大丈夫よ」と、少し優しいまなざしを向けられるでしょう。

 3歳ごろの反抗期など、ある時期の子どもが疎ましいこともあります。保育園の先生たちに相談し、やがて収まる態度と分かれば親の心も和みます。

 愛しにくい子について、親は「ふざけてばかり」「人の顔色を見過ぎている」などマイナスに捉えがちです。「家族を愉快にしてくれる」「みんなのバランスを取ってくれている」などプラスの表現に言い換えましょう。すてきな部分が見えてきませんか。

 親子も人間同士です。どうしても気が合わないこともあります。外の力を借りて、その子が幸せな時間をつくりましょう。かわいがってくれる祖父母や親戚の元を頻繁に一緒に訪ねるのも一つの方法です。

 ▽担当記者から

 投稿にはほかにも「甘え上手ではない子どもの方に少し多めに優しくしたら愛情のバランスが取れるのでは」などもありました。親も感情を持つ一人の人間です。個性をぶつけてくる子どもたちを育て上げる苦労が投稿にはにじんでいました。(治徳貴子)

 ▽次回のお題は 「ペット飼って」と言われたら

 新型コロナウイルス感染拡大の影響が続いて子どもがイベントに参加したり友達と遊んだりするのが難しい中、子どもにせがまれてペットを飼うことを検討する家庭もあるでしょう。ただ、散歩や餌やりなどの世話に子どもがどのくらい取り組めるのか、心配にもなるはずです。ペットを飼うかどうか、どう思いますか。飼うならどんなペットがいいでしょう。ペットを飼い始めて子どもにうれしい変化が生まれた経験や失敗談もお待ちしています。

この記事の写真

  • 橋本信子教授
  • ぶら〜ん。おさるさんだよ=美月(みづき)ちゃん、呉市

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