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「ケアラー」つながって 広島のNPOなど、介護者つながり支援セット

2021/3/4 18:58
「1人で背負わなくていい。助けてくれる人が地域にいることを知ってほしい」と話す北川さん(広島市安佐北区)

「1人で背負わなくていい。助けてくれる人が地域にいることを知ってほしい」と話す北川さん(広島市安佐北区)

 ▽コロナ禍で孤立 不安に寄り添う

 新型コロナウイルス禍の中で、自宅で高齢者や障害者、引きこもりの人たちを世話している介護者「ケアラー」が孤立しがちになっている。「自分が感染して介護ができなくなったらどうしよう」との不安で外出を控え、集って話す場も減っている。広島ではケアラーが周囲とつながるためのグッズを活用し、支える取り組みが広がる。

 広島市安佐北区のNPO法人家族介護者サポートネットワーク・はぴねすが運営しているケアラーズカフェは、新型コロナの感染拡大に伴い、60代以上の来店者がめっきり減ったという。代表理事の北川朝子さん(61)は「高齢の人ほど外出を控えている」と話す。ケアラーで集うサロンの開催も難しい状況だ。

 ケアラーが介護するのは高齢者だけではない。アルコール依存症の人、引きこもりの人、障害のある人と多様だ。最近は、子育てしながら高齢の親を介護する「ダブルケアラー」も目立つ。「特に男性ケアラーは、しんどくなっても声を上げることが少なく、表に出にくい」と北川さん。どこに相談に行けばいいか分からない人も多いという。

 そんな中、はぴねすがNPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジン(東京)などと協力して作ったのが、「ケアラーつながりセット」だ。四つのグッズが入っている。

 「緊急引き継ぎシート」は、要介護者の状態やかかりつけ医、飲んでいる薬などを書いておくもの。介護ができなくなった場合にも、必要な情報を支援者に伝えられる。

 「在宅介護者手帖」は、ケアラーの相談窓口や介護保険の仕組みなどを紹介している。介護の初心者に手引となるような内容。さらに介護者自身が持ち歩く「緊急カード」とカードホルダーがある。介護者が倒れるなど万が一のときにも、介護が継続できるよう家族の連絡先などを記しておけるようになっている。

 このつながりセットには、ケアラーが緊急時に専門職らと連携し、不安なときに頼れる先をつくるのを後押しし、孤立を防ごうという狙いがある。

 北川さんは「ケアラーかも、と心当たりがある人に渡して、地域とつながるきっかけづくりに使ってほしい」と話す。もしも近所で「あそこのお宅は、もしかしたら…」と思ったら、このセットを持っていって「気になるところがあれば書いてみませんか」と差し出す、といった具合だ。

 リフレッシュする場がない、身近なケアラーを支援する一歩になりそうだ。(二井理江)

    ◇

 18歳未満で家族の介護などをしている「ヤングケアラー」が増えているとされる。はぴねすは4月10日午後2時から、ヤングケアラーに関する勉強会を広島市安佐北区落合南の「ケアラーズカフェはぴねす」で開く。無料。はぴねすTel082(559)1064(木―土曜日の午前9時〜午後4時)。

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  • 孤立しがちな介護者に届けるための「ケアラーつながりセット」

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