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性犯罪に巻き込まれる危険 低い自己肯定感、誘い拒めず【暗黙の期待が重い 女性の発達障害】<中>

2021/7/28 19:35
グラフィック・末永朋子

グラフィック・末永朋子

 「性犯罪にいつか巻き込まれてしまうんじゃないか」。広島市安佐南区の女性(59)は、発達障害がある一人娘(29)を心配する。東京で職を求めながらの1人暮らしは、危なっかしく見えてしょうがない。

 住んでいるアパート1階の窓を全開にして出掛けることがあれば、外でもうろうとするまで酒を飲んで駅員に介抱されたこともある。注意欠陥多動性障害(ADHD)があって、どうしても不注意な行動を取ってしまう。

 個人情報も開けっぴろげに話すので、きっと1人暮らしのことも周囲に話しているはずだ。先日は「洗濯を10日していないから、きれいなパンツが1枚もなくなった。今日は着けてないけど、長いスカートをはいているから大丈夫」と電話があり、はらはらした。

 それでも女性が1人暮らしを応援するのは、娘のしんどさをよく知っているから。小学生の頃から忘れ物やなくし物が目立ち、家族と衝突した。聴覚過敏もあって、家族が物を食べる音にすら苦しんだ。就職活動も失敗。「心機一転したい」と東京を目指す娘は居場所を探しているようで、止められなかった。

 娘とは毎日、電話で話して安全を確かめているが、心配は尽きない。相手によく思われたいのか、見知らぬ人にもにこにこして愛想がいい。悪い人の口車に乗せられてしまったら―。「相手があいまいな表現をすると、実はよく理解できていないんです」。不安が募る。

 発達障害がある女性は、性被害に巻き込まれやすいことをうかがわせるデータもある。
(ここまで 618文字/記事全文 2172文字)

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  • 娘が小学生の時に描いた自画像を女性は自宅に飾っている。「本人は『普通の子』でいようと頑張っていました」(広島市安佐南区)
  • カウンセリングで使う紙芝居を手にした日高教授(三原市)
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