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広島県が減災「日本一」へ 数値目標を大幅引き上げ

2015/7/10 12:04

 広島県が、災害死ゼロを掲げる「みんなで減災」県民総ぐるみ運動の数値目標を、当初案から大幅に引き上げる方向で検討している。6月にあった運動の推進会議で示したところ、「目標値が低い」との意見が出たため。五つの数値目標はいずれも全国トップ水準にする方針で、「日本一の防災・減災先進県」を目指す。

 数値目標は、@知るA察知するB行動するC学ぶD備える―の五つの行動目標ごとに設定し、2016年度から5年間の行動計画に盛り込む。災害の種類に応じた避難場所・経路を確認している人の割合(14年度13・2%)を、素案では20年度に41・3%にすると設定していた。しかし、6月の推進会議では複数の委員が「もっと高くすべきだ」と指摘。現状で全国最高である兵庫県の55・2%を上回る60・0%に設定し直す。

 他の目標も全国トップ水準に変更する。県市町の防災情報メールに登録している人(同8・4%)は、当初の16・9%から40・0%に2倍以上に。防災教室・訓練の参加者(同35・1%)は39・6%から60・0%に引き上げる。非常持ち出し品を用意している人(同52・8%)も55・1%から60・0%とする。

 参考にしたのは、全国の防災・減災先進県。阪神大震災を経験した兵庫はことし1月時点で、避難場所・経路を確認している人が55・2%、防災メール登録者は38・8%。南海トラフ巨大地震で全国最多の死者が見込まれる静岡は13年12月時点で、防災訓練参加者が57・0%、非常持ち出し品の用意が57・2%だった。いずれも現状で全国トップの数値で、広島はこれらを上回る目標にする。

 広島県は、変更した数値目標を行動計画案に反映させた上で、今月17日から8月中旬ごろまで県民意見を募集する。10月に計画を策定する方針でいる。県危機管理監減災対策推進担当は「取り組みの成果と課題を検証しながら、運動の実効性を確保し、目標をクリアしていきたい」としている。(松本恭治)


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