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天国の父・姉「大好き」 安佐南の高3木原さん

2017/8/21 12:11

追悼式で祭壇に献花した後、手を合わせる莉子さん(撮影・田中慎二)

 2014年8月の広島土砂災害で父と姉を亡くした広陵高3年木原莉子さん(17)=広島市安佐南区=が、災害直後から会員制交流サイト(SNS)で2人にメッセージを送り続けている。誕生日や卒業式、成人式…。節目に発する言葉に返事はないけれど、「天国の2人とつながっている気がする」。あの日から3年となった20日。「やっぱり何年経っても大好きな家族」。父や姉と写った写真を添えて発信した。

 ▽誕生日・成人式…感謝込めSNS発信、つながっている気がする

 「父さんと未理が天国に行って三年」「また会う日はいつかわかんないけど 今よりもっともっと2人のこと好きだと思う」。20日に書き込んだメッセージ。父の幹治さん=当時(46)=に寄り添う幼少時の姉の未理さん=同(17)=や、そのころいつもおどけて未理さんと遊んでいた思い出の写真を載せた。

 「おかえり」。メッセージは災害から9日後の8月29日に始まる。倒壊した自宅から、被災の3日後に未理さん、6日後に幹治さんの遺体が見つかった。一刻も早く発見されることを祈り続けていた。

 お父さんっ子の莉子さんは1階の和室で一緒に寝転び、テレビを見ながら寝てしまうことも。災害当日は、仕事を終えて夜に帰宅した父に「2階で寝なさい」と何度も促された。その和室で父は土石流に襲われた。「お父さんが命を救ってくれたと思う」

 11月26日。その年の父の誕生日には「これ以上心配かけないから。もう弱くなんかないから。りこなりに精一杯祝ってあげる」と送った。

 3人姉妹の末っ子だった莉子さん。未理さんとは隣同士の部屋をよく行き来した。けんかもしたけど、テスト勉強を見てもらった。今年1月、姉が迎えるはずだった成人式。「おめでとう」「どうなっとるんかな〜会いたい」と思いを込めた。

 災害から2年後の8月20日。「1つだけゆえること」「最高のお父さんとお姉ちゃんです!」「天国でまた家族になろうね!!」

 20日は広島市安佐北区であった追悼式に参列し、祭壇前で手を合わせた。現在は小学生の頃から目指していた保育士になるため、大学受験に向けて勉強に励む。亡き2人にも打ち明けていた目標だ。「良い結果を報告したいな」(木原由維)


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