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西日本豪雨1年、被災地で追悼行事 命守る誓いのともしび【動画】

2019/7/7
広島県熊野町川角の団地「大原ハイツ」にともされた追悼のキャンドル。「共に 前へ」「絆」などの文字が、町の明かりが戻り始めた被災地に浮かんだ=6日午後8時13分、小型無人機から撮影した3枚を合成(撮影・山崎亮)

広島県熊野町川角の団地「大原ハイツ」にともされた追悼のキャンドル。「共に 前へ」「絆」などの文字が、町の明かりが戻り始めた被災地に浮かんだ=6日午後8時13分、小型無人機から撮影した3枚を合成(撮影・山崎亮)

 14府県で270人以上が亡くなり、平成最悪の豪雨災害となった西日本豪雨は6日、各地で甚大な被害が出てから1年を迎えた。最多の犠牲者が出た広島県をはじめ、各被災地で追悼行事が開かれ、亡き人を悼んだ。今年も梅雨の時季に入り、全国で豪雨が相次いでいる。遺族や被災者たちは早期復興を誓うとともに、「早めの避難」や日頃からの備えを心掛け、命を守る決意を新たにした。

 広島県内では被害が大きかった広島市や呉市、三原市、東広島市など8市町が追悼行事を開いた。土石流が発生し18人が亡くなった坂町の追悼式には、遺族や被災者たち約500人が出席。湯崎英彦知事は「今も新たな災害や将来に不安を抱えている被災者がいる。一人一人に寄り添った支援やインフラなどの復興に全力で取り組む」と誓った。

 18人が犠牲になった広島市安芸区での追悼式典には松井一実市長たち約120人が参列。遺族代表で両親を失った高柳友一さん(37)は「避難が空振りになってよかった、と言える地域づくりが大切だ」と訴えた。

 この日、住民団体などが主催する追悼行事も各地で催された。12人が犠牲になった広島県熊野町川角の団地「大原ハイツ」では6日夜、住民団体「復興の会」が土石流の爪痕が残る団地内でキャンドルをともし、黙とうをささげた。

 気象庁は昨年7月、11府県に大雨特別警報を出して最大限の注意を呼び掛けた。しかし、被害は広域に及び、逃げ遅れて犠牲になるケースが相次いだ。豪雨を教訓に、5段階の大雨・洪水警戒レベルの導入といった対策が進められた。

 中国地方の死者は220人(災害関連死47人を含む)に上った。内訳は広島県138人、岡山県79人、山口県3人。関連死は広島県29人、岡山県18人。広島県で5人、岡山県で3人の行方が分かっていない。

 中国5県の住宅被害は計3万3909棟に達した。広島、岡山両県で今なお約3700世帯9400人が仮設住宅などで暮らしており、生活再建へ向けた長期的な支援が求められている。(災害取材班)


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  • 犠牲者を悼み、広島県坂町で開かれた追悼式=6日午前9時40分(撮影・山本誉)

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