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山陽道トンネル事故 初公判 検察「慢性的な寝不足」 被告 居眠り衝突認める(2016年6月8日掲載)

2019/10/18 16:19

 3月に広島県東広島市の山陽自動車道八本松トンネルで2人が死亡した多重事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で起訴された埼玉県越谷市、トラック運転手の男(33)の初公判が7日、広島地裁であった。被告は、トラックを運転中に居眠りして渋滞の車列に突っ込み、10人を死傷させた起訴事実を「間違いありません」と認めた。検察側は、被告が、眠気を覚えながらも仮眠を取らずに運転を続けた事故直前の状況を明らかにした。

 検察側は冒頭陳述で「ほとんど休日を取らず、被告は慢性的な寝不足状態だった」と指摘した。事故当日は目的地への到着の遅れを恐れ、給油で入った福山サービスエリア(SA)でも仮眠をとらなかったとした上で、「SAを出発してから十数分後、再び睡魔に襲われた。現場から約8キロ手前の渋滞を知らせる情報板は確認したが、その後、事故発生までに完全に寝入った状態になった」と述べた。

 亡くなった東広島市の会社員男性=当時(34)=と、竹原市の会社員女性=当時(65)=の遺族の供述調書を証拠として提出。「死を受け入れられず、今でも帰ってくるよう」「涙が止まらない」などと読み上げ、厳罰を求める心情を説明した。衝突時のトラックは時速77キロだったとする分析結果も提示。現場に居合わせた車のドライブレコーダーの映像も流した。

 被告は道交法違反(過労運転禁止など)の疑いでも送検され、検察側は今月中旬ごろまでに追起訴する方針を示した。

 弁護側は、過酷な勤務実態など情状面の酌量を求める。弁護人は公判後、「本人は反省している。法廷で背景をありのままに伝え、判断してもらいたい」と述べた。

 起訴状によると、被告は3月17日午前7時25分ごろ、トンネル内で居眠りをし時速約80キロで走行。渋滞の車列に突っ込み、7台に衝突するなどして、2人を死亡させ、男女8人に2〜30日間のけがをさせた疑い。次回期日の7月22日には被告人質問などがある。

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