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山陽道事故 懲役4年 運転手の過労認定 広島地裁判決(2016年09月30日掲載)

2019/10/18 16:21

 3月に広島県東広島市の山陽自動車道八本松トンネルで渋滞の車列にトラックが追突し2人が死亡した多重事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)と道交法違反(過労運転禁止)の罪に問われた埼玉県越谷市、トラック運転手の男の被告(33)の判決公判が29日、広島地裁であった。丹羽芳徳裁判長は懲役4年(求刑懲役6年)の実刑判決を言い渡した。

 丹羽裁判長は「過労状態にあり、眠気で前方注視が困難となる恐れがあると認識しながら運転した。職業運転手としての過失は重大」と強調した。一方、1月5日以降、ほとんど休みがない勤務状況に触れ、「過酷な勤務を強いられ休日の取得も困難だった。事故の要因は勤務会社にもあり、被告にのみ責任を負わせるのは酷だ」と述べた。

 判決言い渡し後、丹羽裁判長は「償いをしてもらうのはこれから。たくさんの方々の心身に傷を与えたことを忘れないでください」などと説諭した。弁護人によると、被告は判決前に「どのような判決が出ても控訴せずに受け入れる」と話したという。

 判決などによると、被告は3月17日朝、長時間勤務による過労のため、正常な運転ができない恐れがある状態で、給油のために立ち寄った山陽道下り線の福山サービスエリア周辺でトラックを運転。八本松トンネル内を時速約77キロで走行中に居眠りし、渋滞の車列に突っ込み、車を炎上させるなどして10人を死傷させた。

 被告に過労運転をさせたとして、埼玉県川口市の運送会社と同社取締役(42)が道交法違反(過労運転下命)などの罪で起訴されている。

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