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「誤り認められた」 広島県府中町中3自殺 遺族、報告書に心境 防止策望む保護者も(2016年11月04日掲載)

2019/10/20 16:14

 「生徒と教員の間に日常的な信頼関係が構築されていなかった」「生徒に寄り添った進路指導が十分でなかった」―。広島県府中町立中3年男子生徒=当時(15)=が昨年12月、誤った万引記録に基づく進路指導後に自殺した問題で3日、町教委の第三者委員会の報告書は指摘した。遺族や保護者は一定の理解を示す一方、再発防止の提言に物足りなさを指摘する声も上がった。

 「息子の気持ちを考えると今でも胸が痛む。家族の思いをくんで、学校側の対応がおかしかったということを認めてもらえた」。生徒の両親はこの日、同委員会から報告書の説明を受け、代理人の弁護士を通じて報道陣に心境を伝えた。

 同委員会は、教員による内規違反が重なって生徒の1年生時の誤った万引記録が引き継がれ、事実と異なる記録を基に、担任が進路面談をしていたなどとする学校の調査報告を改めて認定した。両親は「教師の言葉は重みがある。教師の接し方次第でこのような悲しい結果になることを心にとどめてほしい」と願った。

 東広島市でも2012年、教諭の指導後に中学2年男子生徒=当時(14)=が自殺した。「遺族はどうして防げなかったのかという気持ちを持ち続ける」とその父親(47)は言う。府中町の同委員会の報告書について「教諭とのやりとりや学校での様子を含め、なぜ命を絶つことになったのか納得できる内容だったのだろうか」と両親を気遣った。

 報告書は、再発防止策として、教員と生徒の信頼関係に基づく生徒指導の確立などを求めた。府中町立中の自殺した男子生徒と子どもがクラスメートだった会社員男性(45)は「全く物足りない。どこかで聞いたような理想像ではなく、具体策を聞きたかった」。同校に次男が通う女性(43)は「子どもを信頼するのは大前提。教員は、その子のためにという思いを持って子どもに向き合ってほしい」と求めた。

 佐藤信治町長は4日、高杉良知教育長から報告書の説明を受ける予定。「自殺の背景やきっかけがあることを深刻に受け止める。町として中身の伴った対策に取り組んでいく」とする。広島県教委の下崎邦明教育長は「内容を精査し、速やかに必要な対応を検討し、二度と起こらないよう全力で取り組みを進める」とのコメントを出した。(有岡英俊、明知隼二、木原由維)

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