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判断留保は一部違法上関原発訴訟で山口地裁(2018年07月12日掲載)

2019/10/25 15:54

 中国電力上関原発(山口県上関町)建設予定地の海の埋め立て免許延長を巡り、山口県知事が判断を先送りして県に損害を与えたとして、原発反対派が損害賠償などを求めた住民訴訟の判決が11日、山口地裁であった。福井美枝裁判長は、知事の判断先送りについて「裁量権逸脱で違法」なものがあったとして、原告の訴えを一部認めた。

 訴状などによると、原告は故山本繁太郎前知事と村岡嗣政知事が免許延長の可否判断を違法に先送りしたと主張。これにより生じた人件費など計20万円の返還や、中電に埋め立て予定地のブイを撤去させるよう知事に求めていた。

 判決は2013年3月19日以降の両知事の判断先送りを違法と認定。中電が申請した免許延長期限までに工事を完了させるのが困難なのに、両知事が判断を留保したのは裁量権逸脱に当たると指摘。補足説明を求める中電への文書の郵送費240円について、村岡知事と山本前知事の遺族に返還請求するよう命じた。

 また判決は、両知事が延長許可の判断材料とした「政府のエネルギー政策における上関原発を中電がどう認識しているか」について「当否の判断になじまない」と指摘。埋め立て予定地の水面管理権は国にあるとしてブイ撤去は認めなかった。村岡知事は「判決の詳細を承知していないので内容を分析し対応を検討したい」とコメントを出した。(堀晋也、中川晃平)

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