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タブレット2台も必要? 東広島市議会 30人に60台600万円 「資料の比較便利」「1台で済むはず」(2019年09月26日掲載)

2019/10/29 23:35
東広島市議会の決算特別委員会で机に並べた2台のタブレットと紙の資料を見る市議

東広島市議会の決算特別委員会で机に並べた2台のタブレットと紙の資料を見る市議

 東広島市議会は本年度、全30議員に2台目となるタブレット端末を配備した。以前は1人1台だったが、市議から「複数の資料が同時に見比べられず不便」との声が上がったため。広島県内の他市町の議会でもタブレット導入は進んでいるが、「2台持ち」はない。計60台分の費用は約600万円。識者からは「1台で済むはず。単に使いこなせていないだけでは」と疑問の声も出ている。

 同市議会は2015年4月、米アップル製の端末「iPad(アイパッド)エア2」(1台5万8千円)を全額公費で購入し、当時の30議員に貸与した。費用は計174万円。市側は議会資料を電子化し、本会議や委員会のやりとりはペーパーレスとなった。議会事務局は、印刷や郵送代など4年間で540万円の削減効果があったと説明する。

 一方でその後、市議から「1台では活動に支障を来している」「真のペーパーレス化を追求すべきだ」などの声が上がった。議会事務局によると、同議会が使う会議システムでは、開いた議会資料の画面を最小化して隠すことはできるが、複数を同時に表示することができないという。

 このため昨年10月、当時の全9会派のうち主要7会派の代表者でつくる議会運営委員会で2台目の導入を決定。市議選直後の今年5月、約420万円(1台約14万円)かけて、新たに同社の上位機種「アイパッドプロ」を配備した。

 2台貸与を歓迎する市議は「資料を見ながら、分からない語句もすぐにネット検索できて便利」と話す。補正予算と当初予算を見比べる時などによく使うという。一方、若手市議の一人は「調べ物があれば、自分のスマートフォンですればいい。無駄遣いだ」と指摘。ある市議は「2台目は自宅にほぼ置きっぱなし」と打ち明ける。委員会で、タブレットの横に紙の資料を積み上げる市議もいる。

 乗越耕司議長(64)は「1台でも事足りていたと思うが、2台で利便性は増した。導入効果が見えるよう、議論の活性化につなげたい」と話す。

 県内23市町でタブレットを導入しているのは呉、尾道、廿日市市など11議会。呉市議会事務局は「導入費もかかるし、2台必要という声は全くない」と驚く。福山市議会事務局は「どうして2台目が必要なんですかね」と不思議がる。

 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)事務局長の新海聡弁護士(58)は「法廷でもタブレット導入は進んでいるが、2台使う弁護士は見たことがない。1台で用が足せるからこそ有用なはず。議員のぜいたくと思われても仕方がない」と批判している。(鈴中直美、長久豪佑)

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