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学校対応の不備指弾 周南生徒自殺 検証委報告で「いじめ」断定 孤立と絶望感浮き彫り(2019年02月06日掲載)

2019/10/30 15:02
「生徒は学校生活で居場所を失い、孤立と絶望を感じていた」と話す堂野委員長(左)

「生徒は学校生活で居場所を失い、孤立と絶望を感じていた」と話す堂野委員長(左)

 2016年に線路へ入り命を絶った周南市の山口県立高男子生徒。県のいじめ調査検証委員会は5日公表した調査報告書で男子生徒が他の生徒からのいじめや教員の不適切対応で孤立と絶望感にさらされていた実態を浮き彫りにした。学校の支援体制が機能していなかった点も指弾。県と県教委は悲劇を繰り返さないため抜本的な対応が迫られる。

 報告書は、県教委の第三者委員会が17年11月に公表した報告書と内容を対比する形でまとめられた。

 頭の上で黒板消しをはたかれる▽教室から閉め出される…。県教委が「いじり」との表現であいまいにした行為は今回、「いじめ」と断定した。他の生徒にからかわれている場面の写真をネット上で公開されるなど県教委が深刻に捉えなかった出来事も「いじめ」とはっきり認定。学校現場や教員の問題に深く切り込まなかった先の県教委の第三者委との報告書との違いが際立つ内容だ。

 検証委員長を務めた堂野佐俊山口学芸大教授は県庁で会見し「悪意ある明確ないじめと無自覚ないじめに遭い、苦痛に満ちた学校生活を強いられていた」と当時の生徒の心情に思いを巡らせた。

 さらに教員からもいじめと取れる仕打ちを受けていたこと、中学時代にもいじめに遭っていた事実が高校で十分引き継がれていなかったことを問題視。「いじめと学校側の認識不足が相乗的に重なり、自殺に結び付いた」と結論づけた。

 終了後、遺族代理人の石田達也弁護士が会見。「真相究明に向けた大きな前進だと評価している」との遺族コメントを読み上げ「県教委がどう対応するか注目している」と述べた。県教委の浅原司教育長は「報告書を厳粛に受け止め、痛ましい事案が二度と起きないよう全力で取り組む」とのコメントを出した。(門脇正樹)

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