地域ニュース
宮島登山者 遭難相次ぐ17年度救助 既に29件 ルート外 深い原生林(2018年01月23日掲載)
宮島(廿日市市)で年末年始、登山者の遭難が相次いだ。島内では弥山(535メートル)を中心に登山者の遭難やけがが増えており、本年度の救助出動は29件と既に前年度1年間の23件を上回る。世界遺産の島・宮島は原生林が多く、一般的な登山ルートを外れて迷う人が目立つ。観光客が増加する中、廿日市署と宮島消防署が注意を呼び掛ける。
両署によると2日、弥山の中腹にある奥の院から山頂を目指した80代男性と50代男性の親子が道を誤り、南部の山中に迷い込んだ。110番を受け、衛星利用測位システム(GPS)で場所を特定した両署員が救助した。5日前の昨年12月28日には、島南西部の岩船岳(466メートル)などを登っていた10代の男性2人が迷い、日没後に救助された。
宮島には、弥山以外にも山々が連なる。ただ、島全体で文化財保護法や自然公園法に基づく環境保全を徹底しているため、弥山山頂に向かう県管理の「公認」3ルート以外の山中は、大半が未整備の原生林。初心者が歩くと迷う可能性がある。宮島消防署は「ルート外は滑りやすい岩や谷があり危ない。GPSの誤差範囲が広く、救助が遅れる場所もある」と指摘する。
2日に親子が登山を始めた奥の院もルート外。弘法大師をまつるお堂があり、桟橋で入手できる地図にも載っているため訪れる人はいるが、道に迷いやすい。2012年には、30代女性が弥山山頂から奥の院方面へ向かって迷い、救助要請の2日後に山頂の南西約2・5キロの山中で救助された。2日に遭難した親子は、目指していた弥山山頂とは逆方向で見つかった。
島の観光客が増え続け、来島者は07年からの10年で1・5倍に増加。弥山に登る観光客が道に迷う姿も目撃される。廿日市署は「登山装備の所持や日没までの下山など安全登山に努めてほしい」と呼び掛ける。
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