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通称使用の拡大は解決策か 自由・尊厳の観点で議論を(2018年07月07日掲載)

2019/11/18 14:40

 通称使用の拡大は、夫婦別姓を巡る議論の解決策になるのだろうか。2015年に最高裁は、夫婦同姓を義務付ける民法750条の規定を「合憲」と判断。その理由の一つに挙げられたのが、改姓の不利益は「旧姓の通称使用が広がることで一定程度は緩和される」点だ。

 確かに旧姓を通称にできる職場は広がっている。国は今後、マイナンバーカードや住民票への旧姓の記載も認める。通称の使用はさらに増えそうだ。

 こうした流れの中で、夫婦別姓の導入に反対する国会議員や識者は、通称の使用を認めつつ、戸籍上は同姓に統一することが「家族に一体感を生む」などと主張する。

 しかし、通称使用には限界があるとNPO法人mネット・民法改正情報ネットワークの坂本洋子理事長は指摘する。「職場によって通称を認めない場合も多く、地方では特にその傾向が強い。そもそも別姓を選択できる権利は、女性が働いているかどうかに関わらず尊重されるべきです」

 世界では、法律で夫婦同姓を義務付ける国は日本以外に見当たらない。夫と妻がそれぞれの姓を選べたり、夫と妻の姓を並べた結合姓を選べたりする。そうした中、日本政府は国連の女性差別撤廃委員会から何度も、制度を見直すよう是正勧告を受けてきた。改姓するのは圧倒的に女性が多い日本で夫婦別姓を認めないのは、女性差別に当たるとみるからだ。

 坂本理事長は「憲法が定める男女平等や、個人の自由や尊厳の観点から議論を進めてほしい」と話している。

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